第22話 作戦会議 

「総理、少し時間を下さい。あの後ろにいる本体を確認したい。分からない様に誤魔化しているだろうが、俺には通じないさ」


アメリカのポールも言う。

「大統領、我々にも軍を貸して貰いたい」


ポールがアキラに聞く、

「地上戦はどうする? 奴等は精神攻撃を仕掛けてくる。それのダメージが1番多かった」


地上戦、その言葉に誰もが恐怖する。


「多分ここでは地上戦が1番厄介だろう。前世での敗因はそこだからな、テレパスの強い奴がカバー出来ればいいが、出来ない時は俺を呼べ。飛んで行く」


イギリス代表から

「そんなに大勢をカバー出来るのか?」




 アキラは笑う。

「俺を誰だと思っている。何処へでも飛んで行ってやる。それに今までと変わらない。色々事件を片付けただろう? それと同じだ」


他の国の首脳から、

「軍の出動はいつでもできる様にして置く相談なのだが、軍の中に誰か入ってもらえないだろうか? その~物を持ち上げたり、炎も扱えると聞いている。その力を貸して貰いたい」


「我々は裏方で表には出ない、表向きには軍が敵をせん滅した事にして欲しいんだ。本来の俺達の仕事じゃない。国を守る為に軍があるのだから大丈夫ですよ。我々も当然協力します。精神攻撃を受けては普通の人間は簡単にやられてしまうからな、軍への配置などはその国のスターチルドレン達に任せる」


「皆! 俺を頼ってくれ! 困った時は必ず呼んでくれ! 迷わなくていい、俺には皆の声が届く。前世でもそうやって戦って来た。英雄の名はそうやってきた俺の勲章なのだ」


「まずは、地球人に転生した敵の頭らしい奴には俺が出て相手をしてくる。奴もそれを望んでいるだろう。終わったら連絡します」


 不安なのはきっと誰も同じなのだ。少しでもその思いを軽くしたいとアキラは思う。静かな会場に、



「大丈夫。俺は負けない!」

と、力強い声が響く。


そして、帰って行った。アキラの姿が消え其々のスターチルドレン達も帰って行く。


残された首脳たちは、

「我々に出来る事を考えなければいけない。核のボタンは絶対に押させないよう守る! 彼等を信じよう、今までと同じだ……ジェット、ステルスなど空軍機はすべて出そう。民間人はシェルターや避難所に移動する。暴動は何としても抑えなくてはならない。彼等の邪魔にならない様にサポートしないと」


誰もが同じ気持ちでいた。アキラを信じると。


私達の所にアキラが戻って来た。会議での報告を皆にする。


「軍も動く協力してくれると言ってくれた。これからは地上でも戦闘が起こる。だから俺は奴に会って決着をつけて来る。待っているはずだ」


 私は心配になりアキラの傍に寄る。アキラは優しく私を見つめて言う。


「大丈夫だ。俺は負けない」

 そう言って抱きしめ、そっと額にキスをする。


「あゆみ、お前の力も貸してくれ」


するとあの狐が現れる。智子達には見えない。その場で腰を下ろしその狐の頭を撫でる。


「アキラに力を貸してくれないかしら? 貴方達を守りたいの」


そう話すと、ピョンとアキラの肩に乗る。そして消える。智子の側に居る麒麟もアキラに寄りそい消える。




「有難い、凄く感じるよ。地球の自然の息吹きを、こりゃあ負ける気は全くしないな!」


 ニコっといつもの悪戯っ子の顔をする。


※   ※   ※






「待ってくれ! それでは話しが違う! 俺が地球の王となると約束してくれたじゃないか……確かに計画は失敗した。が、あいつのせいだ。あいつが邪魔をしたんだ。……やつの弱点は知っている。だから、あいつをまた壊してやる……分かっている」




『地球のような小さな星などに多くの資源は望んでいない無いよりは……と要った所だ。どうやらあの英雄が転生しているようだ。あれとは相性が悪い。とは言えと今は地球人だ。どの程度か見ものだ。

こちらが不利なら退だけだ……精々足掻いてみせろ、英雄よ。いい暇潰しになる』



誰かと話しているようだった。その人物の表情は怒りに震えていた。


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