第7話
先生にわからないように、涙を拭ってから。
「ここです。」
「メイド喫茶?俺はお酒は…」
「お酒じゃなく、コーヒーもあるのよ。コーヒー好きなんですか?」
「あぁ…、コーヒーが好きで色々回ったこともあったよ。」
「えー、そうなの?私もコーヒーが好きであの店に働いてるの。」
何でもない会話を、淡々とこなして先生を安心させた。
「いらっしゃいませ、御主人様」
「モエモエキュン」
先生は、びっくりして
「おかえりなさいって始めて来たけど…」
「あははは、そうですよね!でも、これがご挨拶なの。」
「いや〜、びっくりした〜。」
先生は、笑ってハンカチで汗を拭いていた。
僕は、着替えてくるねっと言って先生を一人にした。
「すいません、コーヒーをください。」
「ミックスジュースとオムライスがオススメです!」
「あぁ、じゃあそれで。」
「フリフリシャカシャカ♪みっくすじゅーちゅっ!」
かわいいクマの形のオムライスが、目の前に運ばれて来た。
では、オメメとお口、耳にはリボンつけちゃいま〜す!
「はい、召し上がれ。」
「あっ、ありがとう。」って慌ててスプーンでクマの耳から食べ始めた。
私は、先生の所に戻って「今日は休むことにしたから。」と先生に言って隣に座って、
水を飲んでから、「本当は、オムライスの顔を描いてから、魔法をかけるんですよ。私がかけようと思ってたのに、もう、食べ終わっちゃってるんだもん。」
「魔法?って…」
「ただの、呪文ですけどね!」
「なんだ、びっくりしたよ。」
「じゃあ、チェキで写真撮っちゃうよ!2人笑って〜!」
私は、ドキドキした。
でも、嬉しかった、先生との写真は中学生の時の入学式で、副担任だった先生が斜め前に写ってるクラス写真だけだったから。
チェキの写真は私が貰おうって思った。
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