第4話
お会計の時、先生は「ご馳走さま…」と何か言いたそうだった。
でも、その日は何も言ってこなかった。
先生は清楚な感じ方が好きだから、僕はセーラー服に似たプリーツスカートで白のブラウスを着ていた。
たぶん、絶対先生は好きだから。
僕との噂も「人の噂も七十五日」とは言ったもので、誰も知らないくらいになった。
先生は小学生向けの塾を自宅で開いていた。
この町は、私立のお受験学校が近くにあって、親たちは必死だ。
先生は、次の日もコーヒーを飲みにやって来た。
今日は、僕を最初から見てニコニコして「こんばんは」と言った。
私は、「いらっしゃいませ」とお辞儀をした。
そっけなくすると、先生はますます気を引こうとして、ずっと見つめてきた。
僕はなるべく、普通に仕事に専念した。
本当は、抱きつきたいほどだったけど…
夜は、メイド喫茶の仕事もしていた。
顔や身体の整形費用は莫大な金額だったから。働いても、働いても終わらなかった。
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