『蓮花side*』

 アラームが聞こえ、私は布団にくるまったまま、スマホに手を伸ばす。

 伸ばす……けど、スマホの置いてある机に手は届くが、スマホまではギリギリ手が届かない。

 むう……誰があんな絶妙な位置にスマホを置いたの? 意地悪だわ。

 頬を膨らませながら、布団から出て机のスマホを掴むとアラームを切った。

 切りながら、あ、私かと思い至るあたりが、友達から天然と言われる所以ゆえんなのかも知れない。

 いや…でも私……そう、低血圧だから…。寝起きとか、特に弱いし……だから、多分、天然とかじゃあ、ないと思うなぁ……。

 最後の言葉が希望的観測になっていた気もするけど……うん、ないない…。

 一人部屋の中、誰かに否定するようにないないと、手を横に振る。

 ……まあ、友達には言わないけど。

 言っても、はいはいと軽く流されるか、呆れられて失笑を買うだけな気がするし…。


 私は机の上にある写真立てを手に取る。

 小学五年生、林間学校の一枚。

 幼なじみで親友の綾音が私に後ろから抱き付いてカメラに向け、屈託のない笑顔でピースをしていた。

 いつかまた、綾音とこれくらい仲良くなれるだろうか…。

 仲良く、なりたいな…。

 写真立てを戻すと部屋を後にした。


 洗面所で寝ぐせを直していると、階段をドスドスと降りてくる音が聞こえ、お兄ちゃんが姿を現した。

「おう、蓮花か」

「おはよ、お兄ちゃん」

「ああ、おふぁああああああ~」

 お兄ちゃんのあいさつは大欠伸で中断された。

「もう…また夜更かし?」

 私がとがめると、お兄ちゃんはまったく悪びれることなく平然と返す。

「まあなー。だってよ、スマホゲームのガチャが朝三時位に廻すと高レアリティのが出やすいっていう書き込みがあったからさ。試してみたくなるじゃん?」

「はぁ……」

 ガチャ? ショッピングモールやゲームセンターにあるガチャガチャのことだろうか?

 でも何でスマホとガチャガチャが関係あるのだろうか?

 スマホでゲームをしたことのない私には何のことやらさっぱりだった。

「ま、爆死したんだけどさ、ははははー」

 お兄ちゃんがまたよく分からないことを言って乾いた笑い声をあげている。

 本当に、大丈夫だろうか、この人は。

 来年には就職活動も始まる筈なのに…。

「…よく分からないけどさ、無理して体調崩さないでね」

「はいよー、ご心配頂きありがとうございまーす」

 後頭部を掻きながら、超てきとーにお礼を言われる。

 まあ、いつもお兄ちゃんはこんな感じなので、今さら怒る気にもならない。

「そんなことより、最近お前、ご機嫌じゃね?」

 お兄ちゃんがニヤニヤしながら訊ねてくる。

 急な問いかけに、ドキリとして、わずかに顔を仰け反らせる。

「え? ど、どこが……」

なんとなく直視しづらくなり、ふいっと顔を背ける。

「いや、どこもなにも。お前、時々部屋で鼻歌歌ってるじゃん、廊下まで聞こえてるぞ」

 え? え? ほ、本当に?

 冷や汗をかきつつ、お兄ちゃんの方に顔を戻して横目でチラリと見た。

 そんな私の態度に、お兄ちゃんがため息をついて呆れ声で言う。

「マジで気付いてなかったのか……」

 残念な子を見るような目を向けられ、うつむいてしまう。

「あ、は、はい……」

「それと……」

 うぇ、まだ何かあるの?

 ビクつきしながらお兄ちゃんの表情をうかがう。

 お兄ちゃんはあごに手を当てて、少し考えるように間を開けてから、口を開いた。

「シャンプー、変えたろ」

「へ?」

「……」

「……」

 お互いに、無言で見詰め合った後、私は薄っぺらい笑顔を張り付けて、そろそろとお兄ちゃんから逃げようと壁伝いに移動する。

「いや、引くな引くな。無神経な俺でも、さすがに傷付くぞ」

 無神経な自覚あったんだ、お兄ちゃん。

 ちょっと意外だ。

「な、なん…で?」

「そりゃあ、同じ屋根の下で生活してればそれくらい気が付くだろフツー」

「な、なるほど」

 確かに、お風呂に入って髪を洗っていれば、毎日目にするものなのだから、デザインが変われば気付くというもの。

 良かった。お兄ちゃんが私の髪のにおいをふんふん嗅いでいた変態さんではなかったことに胸を撫で下ろす。

 お兄ちゃん、失礼な想像してごめんなさい。

「ま、気付かないのは親父くらいなもんだろ」

 確かに、そんな気がする。

「で…?」

「え?」

 お兄ちゃんが腕組み仁王におう立ちしている。

 そろそろ解放して欲しい…。

「蓮花、野郎でもできたか?」

 お兄ちゃんがうれしそう(?)に訊ねてくる。

 いや、よく見ると口は笑っているのに、目が据わっている。

 若干頬の筋肉も引きっていて、怖い。

「やろー?」

「ん? ああ、分かんないか。 えっと、つまり彼氏でも出来たのか? と聞いてる」

 私の反応に、若干白けて冷静になったのか、言葉を変えて聞いてくる。

「彼氏? なんで?」

 不思議そうな顔をする私をお兄ちゃんはじっと見詰め、おかしいな、と一人ごちる。

「まあ、彼氏が出来たらソッコーで報告しろ。俺が見極めてやるからよ。蓮花と付き合いたいなら、俺を倒してからにしろ…とか、おもしろくねぇ?」

 お兄ちゃんがその場で腰の入った正拳突きを披露ひろうする。

 お兄ちゃんは空手四段の腕前で、中学や高校で空手部に所属していて、県の大会では何度も入賞をしている実力者だ。

 いや、格闘技経験者が手を上げたらダメでしょ。

 お兄ちゃんの子供じみた考えに呆れ、ため息をついた。

「……じゃあ、朝ごはん食べるから」

 そう告げてリビングへ向かった。


 廊下を歩きながら、ぼんやりと考える。

 綾音は、私の友達だろうか。

 それとも、まだ元・友達だろうか?

 ……綾音と仲良くなりたい。

 小学生の頃よりも、もっと…。

 友達でも、親友でもなく…もっと、仲良くなりたい…。


 例えば、彼氏や彼女は、友達や親友より優先される存在だと言えるだろう。

 いたことないから多分、だけど。

 私は綾音にとって、そんな存在になりたい。

 それは、なんて呼べばいいのだろうか。

 彼女は普通、異性同士の時に使われる言葉だ。

 うーん、彼女で、いいのかな?

 でも、もしそうなると、綾音の彼女は私で、私の彼女も綾音になってしまう。 

 なんか、変な感じだ。

 でも、彼氏ではないし……うーん、うーん……。

 だんだんと眉間みけんにシワが寄り、こめかみがピクピクとしてくる。


 リビングのドアの前で考え込んでいると、ドアが開いて、私の頭に直撃した。

 お母さんが私に気付き、声をかけてくる。

「あら、ごめんなさい。蓮花こんなところでどうしたの? 早くしないと遅刻するわよ」

「…あい……」

 後ろに下がり、じぃんとする頭を押さえながら、この痛みは考え事によるものなのか、ドアにぶつかったものなのか、分からなくなっていた。


 駅への道を歩きながら、綾音とのことを思い浮かべていた。

 三週間前、私と綾音は電車の中で再開した。

 中学校へ入学して以来だったので、実に三年ぶりだった。


 小学生の頃、私と綾音はよく一緒に遊んでいた。

 でも中学生になり、学区の違いから別々の中学校に通い始めると、お互いに連絡を取ることもなくなり、自然消滅するように、会わなくなった。

 小学生の頃、いつも綾音に助けられていた私は中学生活に不安があった。 

 でも、私と同じように不安を抱えているクラスメイトはたくさんいて、その人たちと一緒になることで、友達を見付け、不安は徐々に解消されていった。

 良くも悪くも、人は置かれた環境にある程度は適応できるものらしかった。

 その事実にホッとすると同時に、寂寥感せきりょうかんを覚えた。


 小さな最寄り駅に到着すると、紙の定期券を駅員に見せて改札を抜ける。

 ICカードが主流の現在において、未だに磁気ですらないのは、やっぱり田舎の鉄道でお金がないからだろうか。

 でも、この鉄道は沿線上の花まつりをイメージしたデザイン車両を走らせたり、スポーツや沿線が舞台となったアニメとコラボした車両を走らせるなど、意外に攻めている印象があるんだけどなぁ……。


 電車がホームに到着すると、一両目の車両のドアに立つ。

 綾音、乗ってるかな。

 ちらりとドアの窓から覗くと、いつものポニーテールの綾音と目がバッチリ合う。

 綾音が私に控えめに微笑む。

 その慎ましやかな笑みは、小学生の頃のニコッとした感じとは違う魅力がある。

 でも、そんな笑顔も好き…。

 ぽろりと零れた想いに頬が上気する。

 表情を隠すように俯いて乗車した。

 綾音の側に立つと、隣の席を勧められて座る。

「おはよ、蓮花」

「…お、おはよ……綾音」

 わずかに頬を染めながら応える。

 席について綾音と学校での他愛のない話をする。

 一人なら退屈して文庫本を開いている時間も、綾音と一緒に居られるだけで心がはずんだ。


 話が一段落したところで、綾音がイヤホンを

取り出した。

 私と綾音は、好きな歌手が同じで、よく一緒に二人で音楽を聴いた。

 Bluetooth《ブルートゥース》のワイヤレスイヤホンが流行っている中、綾音は未だに普通のコード式イヤホンを使用していた。

 私が左耳用のイヤホンを受け取り、右耳用のイヤホンを綾音が耳に差し込む。

 長さが二メートルに満たないイヤホンを二人で使用すると、自然に肩が触れ合う形になる。

 目を閉じると、より強く、綾音の存在を意識する。

 電車が揺れる度に、綾音のポニーテールが私の首筋に触れて柑橘系のシャンプ-の香りが鼻孔をくすぐり、綾音へのいとおしい気持ちにドキドキする。

 このまま、そっと手を伸ばし、綾音の手に触れられたらなぁと思う……。

 でも、綾音との関係が再開した頃のようにぎこちないものになってしまいそうで、踏み切ることができない。


 好きだからこそ、本気で向き合いたい。

 それなら、一時の感情に任せて行動をすることは多分、間違っている

 大丈夫…もっと、綾音と仲良くなれば……そう、あの小学生の頃くらいまで距離を縮められれば、手を握ることもできるだろう。 


 そう決意を新たにしていると、不意に手のひらの上に、温もりを感じる。

 驚いて反射的に目を開くと、そこには綾音の手のひらが重ねられていた。

 え? え? 嘘?

 イヤホンを外して綾音を見詰める。

「あ、ご、ごめん……蜂に驚いちゃって」

 綾音がそう伝え、手を離してしまう。

 ああ……気付かない振りをしていれば良かった…かも。

 と、蜂が私の方に向かって来る。

 ひぇっ…血の気が引く。

 綾音のほうに身を寄せて避けようとすると、胸にすっぽり収まった。

 綾音が私を守るように頭を抱き寄せてくれる。

 自然、綾音の胸に身を埋める形になる。

 制服の上から綾音の体温と匂いを感じる。

 蜂に刺される恐怖と綾音に抱きついているという喜びに、ドキドキして、だんだん頭がくらくらしてくる。

 やがて、綾音が私に蜂が窓から出ていったと教えてくれた。

 お礼を言いつつ、そっと顔を上げる。

 ホッとして肩の力が抜けてくるが、表情は未だに強張ったままで、小さく身震いした。

 綾音が心配そうな視線を向けている。

 綾音に以前、蜂に刺されたことがあると伝えた。

 もし、次に蜂に刺されると、別の種類であったとしても、アナフィラキシーショックを起こす危険性があった。

 綾音はすぐにそれを察してくれたようで、眉根を寄せる。

 そうして、私を落ち着かせようと髪をそっと撫でてくれた。


 その暖かくて優しい心に触れ、綾音への想いがより強くなる。

 三年経っても、私の思い出の中にいる小学生の綾音と、今の高校生の綾音の根っこは、変わらない――――その事実がうれしかった。


 独白するように言葉がもれる。

「…綾音は、変わらないね…」

「え?」

「小学生の頃、私に意地悪をする男子から守ってくれたよね。それ以外にも、私が困っているといつも駆け付けてくれて、手を差しのべてくれた」


 そして、今も、こうして私を守ってくれている……。


 綾音がたまたまだよと、謙遜する。

 私は再開してからずっと気になっていたことを訊ねる。

 正直、その答えを聞くのは怖い……。

 でも、いつまでもこの問いを保留にしておく訳にはいかなかった。

 いつかは聞かなければなかないのならば、それは早い方が良いと思った…。

 深呼吸を一度して、意を決し、訊ねた。 

「ねぇ……綾音は、好きな人っている?」

 お互いの鼻が触れ合うくらいの距離で、真っ直ぐに綾音を見詰める。

 頬が、徐々に熱を帯びていく感覚がある。

 それでも私は……視線を反らさない。

 と、綾音が耐えられず、視線を泳がせた。

 前髪をいじる綾音の頬が私と同じように、朱色に染まりつつあった。

「えっと、まだ、分からないんだけど……気になる子は、いる……かな」

 それが綾音の答えだった。

 ……気になる子…誰だろう?

 私……じゃあないよね。まだ再開してたった三週間なんだから。

「…そう……なんだ」

 明るいトーンで軽く返したかったのに、ショックが隠せず、ぶつ切りとなった言葉と言葉の隙間すきまに、微妙な空気が生まれていた…。


「そういう蓮花は、好きな人いるの?」

「いるよ」

 今まさに、目の前に……ね。

 告白をする前に、振られたような気分だった。

 でも、そうなることを覚悟の上で訊ねたのは、私だった。

 それでも、ああ……やばい、鼻がつぅんとしてくる。

 涙が、出てきそうだった。

 でも、ここで泣き出したら、綾音を困惑させてしまうだろう。

 そんな空気に、多分、私は耐えられない。

 一人で電車を降りて……一人、ホームで涙して……きっと……もう、同じ電車に乗ることは、無いだろう。


 なんとか涙を流さないように必死にこらえる。 

 綾音が、天気の話をするくらいの軽い口調で聞いてくる。 

「ねえ、蓮花の好きな人って、もしかして私のこと~? みたいな……」

 それは不意打ちだった。

 泣かないことだけに意識を集中させていたところに、核心を突く一言。

 頬がみるみる赤くなって行くのを感じる。

 それどころか、耳までも染まっている気がする。

 もはや、隠せる気がしなかった。

 素直に認める。

「……どうして、分かったの……」

「いや……えぇと、その……冗談の、つもり……だったんだけ……」

 そこまで聞いたところで、綾音の首元を掴んでいた。

 冗談? どういうこと? え? 嘘なの? 

 そう思って綾音を見上げると、苦しそうな表情をしていることに気付き、慌てて手を離して謝る。

 咳き込んだ綾音が落ち着いた頃、冗談の真意を訊ねた。

 綾音は笑いながら、冗談とは、蓮花に対する気持ちのことではなく、普通に聞くのが恥ずかしいため、冗談めかして聞いたことについてだと、説明してくれた。

 そして、私のことを……その……大好き、と言ってくれた。

 言葉に詰まりながらも、同じ気持ちであることを伝える。

 告白みたいだね、と綾音が笑顔で言った。

 顔を伏せ、深呼吸をして…。

「…うん…わ、わた、私は……そ、そのつもり、だけど……」

 カミカミだった。今まで生きてきて、ここまで噛んだことが果たしてあっただろうか。  ないな、うん、ない。

 綾音が黙り込んだ。

 その沈黙の一秒一秒が、私の胸にざく…ざく…と、不安という名の針を刺してゆく。

 綾音は自らの胸に手をおいて、なにやら考え込んでいるようだった。

 想いは、伝えた…あとは、良い結果が出ることを祈るだけだ。

 祈りながら、自分の想いを改めて確認する。


 私は…綾音と、こ、恋人繋こいびとつなぎをして、その指先の握る感触を知りたい。は、はは、ハグなんかもして、綾音の持つ、ぬ、温もりを感じたい。く、唇に…も、ふ、触れて、そ、その…や、や、柔らかさ…とか、し、知りたい……。

 触れ合っていく中で、私と綾音がお互いにどんな感情の変化を抱いてゆくのか、知りたかった。

 

 綾音に、触れたい。

 触れ合って、その存在を確かめたかった。

 

 この想いが、どこに繋がってゆくのか…その先に、明るい何かはあるのか……。

 答えはない。

 でも、今の私にとって、これが一番好きなことだという確信はある。


 綾音が、意を決して口を開く。

 祈るように指先を重ねた…。


『まもなく終点~~◯◯駅ぃ~~◯◯駅ぃ~~っ!! 本日は◯◯線をご利用頂き誠にありがとうございました~。お忘れ物のないようお気を付けください~~っ!!』

 最悪のタイミングで車内アナウンスが割り込んできた!!

 危うくガックリとうなだれるところだった。

「うわー、こりゃあ私たち二人とも、遅刻だね」

 彼女がへらへら笑っている。

 いや、そんなことどうでもいいから、応えを教えてよ!

 彼女を睨むと、ふいっと顔を背けた。

 まるっきり、ねた子供だった。

 彼女が私の髪に手を置いて謝ってくる。

 謝罪は要らない、態度で示してください。

 と、そのまま、彼女の指先が私の髪をすくように撫で始める。

 滑らかな指先の感触に意識を集中させていると、拗ねて角張った気持ちが徐々に丸みを帯びていくのを感じた。

 でも、まだはっきりと答えは聞けていない。

 そんな不安が脳裏をよぎり、恐る恐る彼女へ顔を向けた。

「大丈夫、ちゃんと応えるよ。蓮花が勇気を持って私に伝えてくれたように、ね」

 小さく、頷いた。


 駅がホームに到着して軽快なチャイムと共にドアが開いた。

 彼女が私の手を取り、ホームに向かう。

 戸惑いつつも、きゅっと手を握る。

 その指先から親密な熱が私の指先に伝わってくる、彼女が私に笑いかけてくる。

 頬が赤くなるのを感じて、ふいっとそっぽを向いた。

 その耳元に、秘密の話をするように彼女が告白する。

「蓮花、私もあなたのこと、好きよ」

「…うん……」

「これから一緒にいる時間の中で、少しずつその想いを伝えていくね」

「…うん、うん…聞きたい、聞きたい……」

 うれしくて、何度も何度も頷いた。


 そんな私を見て、彼女が笑う――――その笑顔は、小学生の頃、一緒に行ったあの林間学校で私に見せたものと変わらない、屈託くったくのない笑顔だった。











―――――――――続く―――――――――

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