ぼくの20代は『着飾らない20代』でした。~『着飾る恋には理由があって…』最終回を前に…

伊予テレビで2021年4月20日から始まった火曜22時のドラマ『着飾る恋には理由があって…』は、6月22日をもって最終回となる。


川口春奈ちゃんが演じる真柴くるみは、最初からしまいまで背伸びしつづけたとぼくは思っている。


もちろん、くるみの周辺の人物たちも背伸びしていたと思う。


エンドロールがどのような形になるか分からんけど、ぼくはくるみたちの『うちキュン』ライフには非常に強い違和感を感じる。


第一、『着飾る…』と言う意味が理解できん…


『恋愛』=『結婚』と言う考え方はより強烈な違和感を感じる。


くるみが勤務している会社の雰囲気は、ぼくには合わん!!


くるみがしよる仕事の内容が理解できん!!


『着飾る』スタイルの暮らしなんかできん!!


…とぼくがはぶてよったら、くるみが『あんたみたいなジジイに言われたくないわよ!!』と凄んできた。


ぼくをジジイ呼ばわりするな真柴くるみ!!


最初からしまいまで背伸びしまくっていることがどういうことなのかわかっとんか!?


そしたら、くるみがグスングスン泣きよる…


周りのシェアハウスの仲間たちがぼくに『なんでくるみちゃんを泣かすんぞ?』と言ってきた。


あのな!!そないに言うのであれば、ぼくがくるみたちの年齢の時にどなな生き方をしたのかを聞いてから言えよ!!


ぼくが20代の時は、『着飾る』ような素敵な時代ではなかった。


ぼくは、私立高校を中退したあと建材屋で働き始めた。


セメント・ほこり・ちりなどにまみれて汚れた20代であった。


成人式は、地元・愛媛県で迎えた。


建材屋で働いていた人々は年輩の人たちが多いので、自分の年齢に近い人がおらんかった。


くるみたちのアフターファイブの過ごし方は素敵なことばかりだが、職場と家庭の往復だけのぼくは、ファミコンするかビデオみるか歌聴くぐらいしかアフターファイブの楽しみがなかった…


土曜日も平日同様に朝8時から夕方遅くまで働き通したけん、くるみたちのような素敵な休日なんかなかったわ!!


21の時に運転免許証を取得したけど、それは身分証明書として取得した。


(どちらかと言えば)車の運転なんぞさせてもらえんかったと思っている。


恋愛・結婚は、『冬彦さん現象』(『ずっとあなたが好きだった』)を理由にあきらめた…


暮らす場所については、人生の98パーセントを生まれ育った愛媛県で過ごした。


ほやけん、愛媛県を離れてよその土地で暮らしたことがない…


唯一愛媛県を離れた時期が長かったのは、小学校6年生の夏休み中しかなかった。


東日本地域で暮らしていた某エッセイスト先生が主宰する子どもキャンプで、3週間離れた…


その時、参加していた子どもたちは大都市圏から来た子どもたちばかりであった。


愛媛県から来たのは、ぼくひとりだったと思う(よくおぼえてないけど…)


滞在中、心細い想いをしながら過ごした。


それ以外で愛媛県を離れたのは、泊まりがけの旅行に行ったくらいであった。


東京にも行ったことがあるけど、愛媛県で長く暮らしているぼくには、東京の水は合わない…


それでもぼくは、悪いときは悪い時なりに生きてきた。


歌手で俳優の渡哲也さんが生前に『想う通りに行かない時こそ懸命に生きろ』と述べられた。


ほやけん、ぼくは『着飾ざらない20代』で通してきたんや。


けれど、ぼくかて生まれ育った場所を離れてよそで暮らしたかった…


東京では暮らしたくないけど、松山でもいいし、広島・福岡・関西でもいい…


ニューヨークでもロンドンでもパリでもウイーンでも北欧でもカナダでもオーストラリアでもシンガポールでもいい…


長く愛媛県で暮らしていると、そのように考えたくなるよ…


くるみたちは、ぼくが話した内容が理解できているのかどうか…(ブツブツブツブツブツブツブツブツ…)


話を変えるけど、ぼくが20代の頃はよく病気やケガをしよった。


ブロックを足に落とした…


フォークリフトの車輪で足をしゃいだ(ふまれた)…


カマが左目の下を直撃した…


ぎっくり腰で腰痛になった(32年間痛みが続いている)…


水ぼうそうに感染した(家の周りで暮らしている子どもから感染した…2・3日のたうち回った)…


激しい胃痛がくり返された…


29歳の夏、胆のうと胆石の摘出手術を受けた(20年たった今も、その部分が痛む…それも食事のあとによく起こる)…


それ聞いたくるみたちは震えまくっていたけど、その傷みはなってみないと分からんぞ!!


そういうことで、ぼくが20代の頃は『着飾らない20代』であったことをしるして、筆を置く。

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