第35話 アーニャと……。☆
二回目の異形の大群を退け、俺達はまた生き延びることが出来た。
だがここで俺が予想もしていない展開となる。
なんとアーニャが俺に告白してきて、リディアもそれを許したと。
いや、むしろリディアからの提案だったらしい。
二人で俺の恋人にならないかと。
感極まったアーニャがようやく泣き止む頃、なぜこうなったのかリディアに話を聞いた。
「あ、あのさ。リディアは本当にいいのか?」
「はい……。それについては一つ謝らなければならないことがあります」
リディアはこうなった理由は三つあることを話してくれた。
一つ目は俺が種族特有の価値観に囚われないからだそうだ。
一応この世界では異種族同士での恋愛や結婚はあるものの、それはやはり一部の酔狂な者がすることらしい。
あまり異種族恋愛が浸透していないのが現状だそうだ。
これについては俺は否定はしない。別にエルフだろうとラミアだろうと好きになってしまえば問題無いだろう。
「でもそう考えられる人って本当に少数なんですよ。やっぱり同種族同士で恋愛したい人がほとんどですから」
なるほどね。まぁ俺には当てはまらないってことなんだろうさ。
それで二つ目なんだが、これにはちょっと感動してしまった。
既に知っていることだがリディアとアーニャはこの世界ではあまり容姿が良いとは言えないらしい。
俺にとっては二人とも絶世の美女なんだけどね。
で、リディアは一生恋愛には無縁だと思っていたが、俺に出会って人生が変わったと。
その幸せを同じ苦労をしてきたアーニャにも感じて欲しいそうだ。
リディア、優しいなぁ。さすがは聖職者だ。夜は性職者だけど。
「で三つ目は?」
「は、はい。それなのですが……。ごめんなさい。実はライトさんとする時なんですが……」
え? な、なんか聞きたくないことを言いそうだな。
まさか実は俺が下手で、負担を減らすためにアーニャをあてがったとか?
だとしたら耐えられそうにないぞ……。
以前付き合ってた彼女に「下手だから別れて」なんて言われたことがある。
立ち直るまで一年くらいかかった。
「あのですね、ライトさんとするのが気持ち良すぎて、このままだと私死んじゃうかもって思ったんです」
良かったー! 逆の理由だったー!
かなり焦ったよ。しかし確かにリディアは感じやす過ぎると俺も思う。ちょっと心配になるほどに。
「ご、ごめんな。もう少し優しくするべきだったかも……」
「で、でも、このまましないとかは止めて下さい! 少しだけ回数を減らせばきっと大丈夫ですから」
「そ、そうか。一応聞いておくけどさ。リディアは俺とするのって好き?」
「大好きです。大好き過ぎるから怖いんです。ライトさんとはずっと一緒にいたいけど、もしそれが原因で死んだらきっと後悔します。長くライトさんと過ごすためにも、ここは我慢して回数を減らせたらって思いまして」
確かに好きだからこそ、負担を減らすべきなのかもしれん。
俺だってあの最中にリディアが死んだとしたら息子も含め一生立ち直れないだろう。
というわけで俺とお楽しみをするのは一日置きということに決まった……のだが。
「それじゃ今日はアーニャの告白成功記念日ですから。アーニャに譲りますね。これから三人で暮らすんです。小屋を大きくしなくちゃですね」
「ライト様、これからお世話になります……」
そ、そうか。確かに今日からアーニャが恋人になったんだよな。
でも早速今日からするのか?
「あのさ、アーニャって初めてだよね?」
「はい。覚悟は出来ています。で、でも優しくして下さいね」
「ふふ、なんか初々しいですね。私は空いてる小屋で寝ますから。今夜は楽しんでくださいねー」
異形の大群の襲撃を退けたその夜にアーニャと結ばれることになるとは。
いいのかなぁ? でも今日しても一ヶ月後にしても同じだよな。
◇◆◇
そして夜が来て、俺とアーニャは二人で小屋にいる。
アーニャは恥ずかしそうに俺の前で女の子座り……に近い形でとぐろを巻いている。
っていうか、今さらだがラミアとはどうやってすればいいんだ?
上半身は人そのものだし、とりあえず抱きしめてからキスをする。
「ライトさまぁ……」
恥ずかしそうにしながらもアーニャは二股に分かれた舌でキスをしてくる。
そのまま押し倒して服を脱がせると形の良いプリンの上にサンランボが乗っていた。
男として食べないわけにはいかないだろう。
「んっ……!?」
うん、彼女の反応を見る限り、準備は出来てるみたいだね。
ではそろそろ……。
「いいかな?」
――コクッ
顔を赤くして頷く。
大和男子としてアーニャの期待に応えねばなるまい。
俺は真の喜びを感じてもらうべく……?
ん? そういえばラミアのあそこって背中側にあったよな?
つまりだな。後ろからでしか出来ないってことか?
でもなー、実は後ろからはあんまり好きじゃない。
俺は一つになりつつチューをするのが好きな男なのだ。
しかし前に無いのであれば仕方ない。
それに後ろからと言ってもキスをする方法はあるぞ。
いわゆる寝バッ……いや、直接的な言い方は止めておこう。とにかくそんな感じで合体出来るはずだ。
アーニャのあそこは人と蛇の境目にある。
彼女が安心出来るよう後ろからキスをしながら……。
こんな感じでアーニャとの初めて一つとなり、もう限界だと悟った俺はアーニャを休ませることにした。
彼女は俺の胸を枕にして甘く囁く。
「ライト様……。凄かったです……」
と言ってシュルシュルと蛇の尻尾を絡ませてきた。
初めてだというのに彼女は何度も達していた。
満足してもらえたかな?
「痛くなかったか?」
と優しく彼女の髪を撫でる。
するとアーニャは顔を横に振った。
「リディアさんの言ったことが分かりました……。気持ち良すぎて死んじゃうかもって何度も思いました……。確かに毎日は耐えられそうにありません……。で、でも今日はもう少しだけ……」
アーニャは最後の力を振り絞り俺を求めてきた。
その健気な姿に興奮してしまった俺は、つい激しめにしてしまい、アーニャは完全に気を失ってしまった。
「アーニャ? アーニャ!? し、しっかりしろ! 死ぬのはまだ早いぞ!」
「きゅう……」
し、しまった。やり過ぎてしまった。
アーニャを介抱していると、いつものあの音が聞こえてきた。
――ピコーンッ
お? 村民満足度が上がったかな?
【システム変更が発生しました。リディア、アーニャが村民から外れます。詳しくはステータスをご覧下さい】
ん? システム変更って?
い、いかん。今はそれどころではなかった。
今はアーニャが心配だ。
リディアを呼んで回復魔法をかけてもらう。
「ライトさん、し過ぎですよ。だから優しくしてあげてって言ったのに」
「すまん……」
リディアにちょっと怒られてしまった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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