最強の幼馴染は好きですか？～最弱召喚士は寄生して最強へ至る～俺は苦手です

第48話 気付いたら終わってたっぽい

「ぉーぃ……ヵ…」

……何か声が聞こえる。

煩わしいな。

俺は眠いんだほっといてくれ。

「ぉーい…丈夫かー」

だから五月蠅いっての。

「おーい、大丈夫かー？」

「だーもーうっせぇ！誰だ……」

声が余りにも煩わしくてつい声を荒げてしまった。

だが声を出し、体を起こした瞬間全身に激痛が走る。

「ぐぇ……」

おかげで変な声が出てしまった。

つうか……やばい。

死にそう。

「おいおい、兄ちゃん大丈夫か？なんだったらポーション使うか？」

「お代はちゃんと……用意するんで……お願いします……」

▼

「どうだい？もう大丈夫か？」

「はい……少しマシになりました……」

「まあまだ辛そうだし、今日はもう家で休んでいきな」

そう言っておっさんは部屋を出ていく。

結局あの後おっさんの家に連れてきてもらい、そこで休ませてもらっていた。

リン達の事が少し気にはなったが、目覚めた時にはレベルが70に上がっていた事から、すでに戦闘が終わっていると判断し体を休める事にしたのだ。

まあ仮に戦闘が続いていたとしても、身動き一つとれない人間が戻った所で邪魔にしかならなかったろうしな。

しかしあの状況下から逆転できたって事は、自分の帰還魔法（テレポート）が相当効いたんだろうか？

そのまま倒せてしまったとか？

いや、流石にそれは無いか。

まあ考えてもしょうがない。

ミノタウロスは無事の様なので、リプレイスを使って明日の朝一で戻って聞いてみる事にしよう。

俺は痛みの残る体をベッドに横たえる。

そのまま目を瞑り、おっさんへの感謝の気持ちを胸に眠りについた。