第9話 欲望の喉仏フェチ


拓成は、綺麗な仕草で

品よくお召し上がり中


店内には今度はゆたりとした

クラッシックが流れる。

そして、もったりまったりな二人の

時間が流れる。


フカヒレがなんちゃらかんチャラ

ツバメがどーのこーの

メインが来た時あと少しで終わる

ホッ感が凄い。



やっぱり生活感の違い。

お育ちの違いがモロにこんな時

出るんだなぁとおもう。


永谷〇のサラサラお茶漬けが

妙に恋しくなる。

梅干しあればもっと最高。

なんて思いながらパンをちぎって

パクリ召し上がるアテクシ。



「舞香?美味しい。?」


「ウンウン。凄く美味しー。

高級なお店だね💦。」


拓成は、ニッコリ微笑むと

「いっぱい食べろ!」

そう言った。


舞香は、ゆっくりと拓成に合わせて

拓成の食べるように真似て食べた。」

テーブルマナー(=ω=.)?は

サッパリ

いっぱいフォークとナイフが

ズラズラズラ━━━━━━🍽


どれがどれでアレがコレで

目がチカチカᐡ𖦹 ·̫ 𖦹ᐡグルグル

見栄張って平常心‼

静かにしとけば淑やかには

見えるらしい‼


デザートのアイスが出た時は

内心ホッとした。


一番食べたいものが目の前に

あるのに、犬の餌じゃあるまいし

見てるだけで..

よし‼と言われるまで手をだせない。


夢に出そうな喉仏。

大吾の時は全然気にもしなかった。

特別ってあるんだなぁ〜。


噛みつかせてって言ったら、あの

性格だド変態扱いされて、張り倒

されかねない。



諦めるか喉仏‼。


「香...舞香?舞香‼」


「え‼あ、ああ、はいはい。

何?」


「さっきからじーっと見て、何?」

え、ええ

「えっとぉ、美味しそうだなーと思っ て。」


「何?何言ってんだか!

同じの食べてんじゃん。」


「ヘヘッそだね‼。」

チッ 喉仏ノ話ダョ‼



「舞香俺たち付き合おう。

このまま放ったらかしに

放牧してたら

誰に持ってかれるかわからん。

いいな‼。」


「え〜‼

やだっ、保留中は

どうなたの?」


「だから保留はおしまい。」



「私キヤバクラ辞めます。」


「大賛成‼

心配事が無くなる。」


「真面目に勉強したいんです。

彼氏は無理‼

建築士めざしてるから...。」


「・・・」


「ごめんなさい。拓成」


「舞香、俺と別れるの?」

「だから保留中‼でしょって‼。

別れる別れナイのレベルじゃ

無いんですって!」



「いつまで?」




・・・・・・


その返事は返さないまま舞香は、

レストランを後にした。

スタッフが俺に声をかける。


「あの〜オーナー‼」


「ああ、何?」

「オーナーの、お連れ様会計をされて 帰られました。

新人の子だったんでオーナーの事

知らなかったみたいで..」


「あ、ああ、いいよ。

叱らないでやってくれ。

僕が返しておくから、そのままでいい。」




厨房は、拓成の噂で、てんやわんや

だった。


オーナーがフられた?とか?

いやいやいや振ったのは

オーナーとか?


相手は、今話題のミクに似てたとか..

凄く可愛らしかった..とか



見たかったとか。


それぞれスタッフの興味&好奇心が

渦巻く。


クラッシックが切なく流れる中

拓成は、店を後にした。



車を走らせながら色々考える。

ミクいや、舞香よ‼

よくぞ、料金払ってくれたな‼

会いに行く口実が出来た。クスクス



拓成は、舞香のマンションまで

行くと呼び鈴をならす。

築50年のマンションは、割と綺麗

ではあったがセキュリティの面では

余りよろしくは無い 。


風呂にでも入ろうとしていたのか

舞香が慌てたようにでてきた。


「五十嵐さん?」



「料金、持ってきた、恥かかすなよ。」


封筒に入ったお金らしきモノを

舞香はつきだされ、


「貰えない。

今まで、色々やってくれたでしょう。

なんにも出来ないから

お礼。」



「御礼欲しくて、してたんじゃない

お前が好きで、愛してるからだ。

その気持ちまで踏みにじるのか?」




「え‼.....

何しても好きって言ってくれるの?



私(舞香)は、我慢できない性格

だから、諦めなくちゃ行けない事

は、匂いで分かる。


五十嵐拓成と言う人には

近よっては行けないと

思うの。

欲しくて欲しくて堪らないものには 近寄れ無いの‼

分かってください。」



「欲しくて堪らないもの?

何?」


「.....言えない。✖」



「舞香にあげれない物なんて

無いぞ。


一応、稼ぎでは世の男には

負けないつもりだし...


言って見て‼」


拓成は、我慢出来す舞香の手をとった。


「言って‼

なんでも用意するから..」



「お...の..ど。」

蚊の鳴くような声、

小さな声でこたえる。


「?!??...何?👂)エッ?」


思い詰めたような拓成の座った目を前に

「あんたの、お喉にガブリと行き

たいの‼」..なんて言えない。



「私、おかしいの‼

変態気があって、だから五十嵐さんにぶっ飛ばされそうで言えない。」



「ん?««変態?»»

舞香が?

変態?

どんな?

あ⋙⋙⋙あれか?

運転中ツンツンツンツン?!??」



拓成は、困った顔をして、

「あ、あれは....危ないから。」


舞香は心で


「ちげーし‼ツンツンツンツンも

魅力的だがモーっと凄い、

青天の霹靂だょ。」

という、込み上げてきた言葉を

ぐーっと押さえた。


「か、考えてみる。」


ツンツンツンツンと誤解した拓成は

舞香へ伸ばした手をバサッと

落とした。ツンツンツンツンは・・・


「アレはどーでも良い‼️」


舞香の口を着いた言葉に拓成は、

えっ‼と言う驚きの声をあげた。


「どーでも良い?・・・って、

あれが?危ないし‼」



舞香は五十嵐の目を見て

「五十嵐さんがツンツンツンツンを

やめて欲しい願望があるように


私にも抑えきれない願望があるの‼

無理なの‼

我慢しろと言われても

無理なの‼


きっとバンパイアの子孫なんだわ。‼」



「バンパイア?

今どき?

中世のヨーロッパじゃねーよ。」


「帰ってください。

もう..こないで...

せっかく我慢しているのに..」


拓成はポケットに手を筒込み下を

向いて何か考えているようだった。


細身でマッチョでカッコイイ!


そんな拓成を騙し部屋に引き込んで

ガブリとやりたい衝動をおさえる。


もう頭の中、理性30㌫欲望70㌫

抑えるのにもしんどくなってきた。


もはや赤ずきんちゃんを目の前にした


オオカミは、舞香🐺ガォ。



「分かった。」

そう呟くと紙袋を手渡し離れていった。

拓成の後ろ姿にウズウズたまらず


舞香は、飛びついた。

我慢限界のメーターが振り切れた。

ブチッ


拓成も我慢出来ずに振り返る。


掴んだ指を1本1本外しながら、

「あいしてる。舞香、」

そう言うとそのまま出ていった。


舞香は、諦めながら大丈夫‼

大丈夫なんだから...そう言いながら

泣いた。


諦めるのには慣れっこだ。

こんなのいつもの事じゃないか!

生まれたこと事態間違いなのに

これくらいは当たり前‼


もう恋はしない。

愛情なんていっも瀬戸際で逃げていく。


幸せになんて選んだら駄目‼

父も母も私が居なかったらもっと

いい人生、祖父母も苦労しなかった。


私はそんな人生なんだから..


ふとあの日の彼を思い出す。

今何処で何をしてるのだろう。


「会いたいな。

会って又元気になるように

はげましてほしい。

あの小さな子供の時のように。」


「このハンカチは、あげるよ。

泣きたくなたら君が使えばいい。」


今ポーチに変身した、ハンカチは、

いつも舞香の傍にあった。


まえを向かなきゃ。

ゴシゴシと顔を拭きパンバンと

気合いをいれる。



キヤバクラは、辞めると

言ったものの生活があるので

そのまま続行。


昼は就活に本腰をいれる。


そんな中ふと寄った本屋の入口に

経済誌があった。

見出しは、

五十嵐財閥若き後継者に聞く‼


雑誌をめくると質問形式でかかれていた。

拓成らしい回答がならべられていた。


「30歳も目の前ですが

ご結婚の予 定はありますか? 」


「ん?分かりません。」


「気になる女性は、?」


「今はいません。

もし、好きな女性が出来たら

すぐ、結婚しますよ。ハハハ」


ちょっとガッカリしてしまったのは

自惚れていたからかもしれない。


拓成はとうに舞香を離れて

歩き出していたのだ。


2回振られた気がした。


ひじょうにぃ~

さび━━━━━━~~しい━っ‼

一言呟くと本をペラッと閉じて

元に戻した。









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