第3話:ロリコン熟女・森岡真紀子のトホホの攻撃。ハズいよ、見てて……。

ところが、先日、この固い関係にひびというか風穴というか、

そんないさぎよい穴ではなく、

障子にべっとりつばの付いた指でねじ開けたようなのぞき穴がイヤラシク開けられた。

担任で社会科の教師・森岡真貴子42歳がマーちゃんたち三人に日本史の追試をやると宣言したのだ。

マーちゃんたちの1学期の期末試験の結果が良くないという理由だった。

そして、その追試に合格しなかったら夏休みに補習をするという条件まで付けた。

受験をひかえる3年とはいえ、社会科の追試というのは珍しい。

しかも、マーちゃんたち三人だけ。

どう言うんだろう。

私は実に無責任なかんだけど、もしかして森岡真紀子はマーちゃんに生徒以上の興味があるんじゃないだろうかと思っている。

ホームルームでも他の男子生徒には目もくれないのにマーちゃんだけにはしつこくオバサンギャグを言ってマーちゃんの気をこうとする。

当然マーちゃんは無視するけど、それでも森岡真貴子は果敢かかんにチャレンジする。

そして、中休みの廊下でもマーちゃんや石川翔・沢田唯人にちょっかいを出す。

やっぱり好きなのかなあ。

40代の熟女の心理は私には分からない。

女教師と男子生徒の恋の話はよく聞くけど、それは高校や大学でのことで、

大人の女が中学生の男の子に本気で好意を寄せるのだろうか?。

でも、森岡真貴子が本気だったら、マーちゃん、ちょっと気の毒だなあ……。

森岡真貴子は亭主子持ちだし、そんな教師のロリコン趣味で毎日補習じゃ店が手伝えない。

そこで

「夏休みはフルタイムでマーに手伝ってもらわないと困るのになあ……ったくッ」

と、澄ちゃんが私の母にガックリとボヤいた。

トホホではあるが、でも困った問題だ……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る