あとがきのような

こちらまで読んでいただきありがとうございます。


AQAはすごく思い入れのある作品です。

ジェットコースターのように振り回される感じ、少しでも読み飛ばしたら話が変わるので目が離せない、を目指して、でも文章はNHKのニュースキャスターのような色のない冷静さを意識して書いていました。実質三日間だけの物語を、ハードボイルド?風に細かく。


ネットで知り合ったお友達の誘いで参加するようになったサークル誌(イラスト、漫画、詩、小説などの同人誌)に書かせてもらっていた話でした。

その後、某賞に投稿するため何度もの加筆修正を経て、さらにネット上にアップするのに修正しています。


AQAの元となったのは、そのお友達の素敵イラストです。

男性メインのイラストで、美しい眼差しに打ち抜かれました。

服装や背景を飛ぶUFOを見て、近未来なのだなと妄想が膨らみました。

素敵イラスト本当にありがとうございます! 宝物です!


投稿するため、忌憚なき感想を教えてくれた方々にも本当に感謝しています。細かい部分は修正できたのですが、それでもまだすべての指摘に対応できていないので、まだ修正の余地があるのだろうなと思います。


残っているのが

・出だしが弱い

・文体が最初と最後で違う

・小百合との会話シーン、緑川の登場シーンが微妙

・小百合と院長の会話が微妙

  ↑

文体はなんとか直したつもりですが、どうでしょう?

出だしと二人のシーンや会話を変えるのは難しくて、いまだ修正できず。



修正する時の感想と一緒に何人からか「ロボット三原則はアシモフだよね?」と言われたのですが、すみません、言われて初めて知りましたし、ズバリ三原則が出てくる小説を読んだことはないのです(自分が意識して買った海外SF小説は「夏への扉」と「幼年期の終わり」、最近オススメされて「紙の動物園」←これはタイトル作品が凄すぎて同載の短編をまだ読めてない)。


(海外翻訳ものは自分には敷居が高いのですよ。基本よむのは国産漫画かラノベ。家族や友達からのオススメなら文芸も読みますが、買うのは国産ミステリかSFだった。今はネット小説か子どもが借りてきた本)


自分が考え出したと言いたいわけではなくて、とても有名だから、SF映画か漫画か小説かのどれかで間接的に知って、それが頭に残っていたのかなと思っています。もしくは、まったくの別ジャンルで「みっつでひとつの定義」的なのを見聞きして、「これは使える!」と思ったか←自分としてはこっちが濃厚(正確には覚えていない)。


アシモフ作品があると聞いてからは、いつか読みたい、でも読んだら引っぱられて今のまま書けなくなるかも? と怖くて読めなかったのですが、そろそろ読んでも大丈夫そうだと思いました。


AQAその後の話も色々妄想して書きかけるものの、この時と同じテンションでは書けず(この時の文章のキレが自分史上最高です。後から書いた追加した短編と比べると全然違いますよね。加筆修正も当時の勢いを壊しそうで怖かった)。もともと三部構成で妄想していただけに、設定だけがたまっていっています。


でも結局、蛇足かと思って書かないまま今に至ります。

これを越えるレベルで書かねば! という見えないハードルがあるようです。


だからAQAを書いたあと、燃え尽き症候群というか、AQAの続きが書けなくて、さらにはなにも書けなくなって悩んでいました。


話がそれますが、すごく博識で分析上手な友達や、読むのは名作や大家作品な友達が「小説は書きたいけど書けない」ってよく言います。

明らかに自分よりも知識も豊富で読書量も多いので、すっごいのを書いてくれそうだから「書いたらいいのに。ぜひ書いてよ」と言うのですが「書けない」と。

なんでかわからなかったけど、ようやく理由がわかるような気がしました。


おそらく、その友達の書きたい「小説」は、博識な内容で、分析されても完璧で、百年たっても読み継がれる素晴らしい作品なのです。

いきなりそれを書こうたって、そりゃ書けないだろうと思いました。


そんなの書けるわけないだろう、と言いたいわけじゃなくて。

(むしろぜひ書いて読ませてほしいです! 未来の文豪!←ミーハーですみません)


友達は、そんなつもりはないんだろうけれども、いきなり文豪レベルの作品を書こうとしていたわけです。


そこで初めて「あぁ自分も同じなんだ」と思いました。

いきなり完璧な状態をポンと書こうとするんじゃなくて、なにも考えずにとにかく書き出せばいい。書いてから何回でも加筆修正すればいいんだと、最近ようやく思えるようになってきました。とりあえず勢いで書いて加筆修正するのを続けていれば、そのうち最初のポンレベルも上がるだろうと。


今は、自分のレベルが上がれば自然と書けるようになるから、続きが書きたいけど書けないのは、そのままいったん置いとこうと思えるようになりました。


(どうにかしてAQAの完成度を上げたいと思って、あちこちで意見を聞いたり書き直したりしているときに、「もうAQAはこれで置いておいて、別の作品を書いたら?」と言われたこともありました。その時は「AQAを気持ちよく終わらせないとスッキリ次にもいけないのに、そんなこと言うなんて酷い」と思ったけれど、ハウツー本にも「どんどん書き捨てしていこう」みたいに書いてあって、今では「どうしようもなくなったら次に行く」は案外正解なのかもしれないなぁ、と思いました。それで再び書けるようになったし)


書けないなら、書きたくなるまで読んで待てばいい(自分は読むと書きたくなるので。別に読まなくてもいい)。

書くのも、最初から完璧を目指すのではなくて、とりあえず書くでいい。

それも書けなくなったら違う作品を書けばいい。

そもそも言いたいことを出し尽くしたのかもしれないから、無理して続きを書かなくてもいい。

ただ、いま書けるものを誠実に最後まで書き上げよう。


そんな感じにもっていって、ようやく再び長編も書けるようになりました。

だから自分の小説は微妙に続きそうな作品が多いけれども、その作品で書きたいことは書き尽くしてはいるので、ご容赦願います。


それでも、いつか再びお目にかかれることを願っています。

本当にありがとうございました!

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AQAーArt Quality Automataー 高山小石 @takayama_koishi

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