第9話
女性は後ろ姿しか見えないが、かなり整ったプロポーションで、ハイヒールを履いてるにも関わらず、未だに山崎が追いつけないところを見ると、山崎が本気を出してない事を差し引いても、かなり運動神経が良いのではないかと思われた。
「ちょっと、きみ!待ちたまえ!」
それでも、男と女のスタミナの差なのか、ハイヒールと革靴の差なのか、徐々に差は縮まってきて追いつきそうになった。
女性は追いつかれそうになった事に気がついた途端に焦りからかバランスを崩していきなり転んでしまった。
「くっそう!」
口の悪い女性らしい...。
「うわっ」
いきなり逃亡者に転ばれた山崎は勢い余って女性に抱きつくような形になった。
こ、これは!...なんていうんだっけ?
そ、そうだ、不可抗力!不可抗力だ!
「ご、ごめん!今のは不可抗力で...。」
え?俺の声ってこんなに甲高い声だっけ?
「そうかい不可抗力かい...それなら仕方ないな。」
「え?なんで?おれが?」
山崎が言い訳を言っている間に
その警察官の服を着た男は悠然と立ち上がって言った。
「じゃあ、お詫びにこの身体をもらっていくぜ?いいな?」
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