第4話
「いっ...」
痛い!みすずは、一瞬気を失っていた。
気がつくと同時に後頭部に激痛が走って思わず手を頭の後ろに回した。
血は出ていないようなので、打撲らしいが、なぜ痛いのかという理由を知る必要があった。
そうだ、先ほど、母にしたたか頭を叩かれたのだ。まさか、気絶するほどの力で娘を叩くとは、なんて凶暴な母であろうか。父が返ってきたら報告せねば...。
いや...それもあまり意味がないか、父はほとんどの事に無関心なのだから...ん?
みすずは、そこまで考えをめぐらせてから、何かがおかしい事に気がついた。
なんで、後頭部が痛いんだろう?
母に叩かれたのは確か、頭頂部のあたりではなかったか?...そうだ、すわってる人間の頭を叩くとだいたいそのあたりになるよね...後頭部を叩くのは逆にテクニックがいるような?
そして、もう一つの疑問...さきほどから、私の目の前で食卓に座っている、セーラー服の女の子は誰なんだ?
食卓に突っ伏して寝ている様なので、背中しか見えないが...私に家に上がり込んで一緒に朝ごはんを食べるような友達はいただろうか?
・・・・・・思い出した!
そうだ!思い出した!気を失う前に私は母がパニックになっているのを止めようとして身体を抑えようとしたら...
すりぬけたのだ!
なぜかパニックになった母は幽霊のように触れないものになってしまっていた!
そして次の瞬間に激痛が走って...。
目が覚めた。そうだ...ここまでは間違いない...はずだ...しかし、この状況...すべて夢であれば、1番つじつまが合うのだが...。そういえば、こころなしか、意識もはっきりしない...夢なのか?
そんな事を考えていると、目の前のセーラー服が動いた。
どうやら、この夢にはまだ続きがあるようだ...。
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