第7話 花の写真

 翌日、朝教室へ入ると、何やら僕の席の近くで人だかりが出来ている。そこを通らないと自分の席へはいけないので、仕方なく通る。


「おおー、菊おはよう」

「おはよう、なんでこんなに人が集まっているの?」

「これこれ、神楽さんが撮った花の写真」

翔が持っていたのは、太陽の光を浴びて輝いている一輪のひまわりの写真だ。


これ、神楽さんが撮ったのか。

写真のことは、詳しくわからないけど、普通の人が撮るより上手なんじゃないかな。

あと、このひまわり、もしかしてあの公園に咲いている、、、


そんなことを考えていると、

「すごいよなぁー」

翔が褒めた。

「うん、すごくきれい」

続けて僕も褒める。


「へぇー、この紫のお花可愛い」

立花さんたちも彼女の写真を見ている。

「それは、クレマチス。

花言葉は、精神の美・旅人の喜び・策略」

「旅人の喜び?」

「うん、ヨーロッパで旅人が快適に過ごせるように、この花を宿の玄関に植えていたのが由来らしいよ」

「へえー、そうなんだ。

神楽さんお花の博士みたい」

「そう?ただ花が好きなだけだよ」


 クレマチス。

初めて聞いた名前だな。

にしても、写真はどれも綺麗に撮られている。どうやって撮っているんだ?

僕は、少し気になった。

 


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