冷蔵室、冷凍室の温度調整はできません

 営業3日目の報告を行います:


23日目(第5シーズン3日目)

 ・焼魚定食 x13 = 200x13 = 2,600G

 ・ミックスサンド(CS) x1 = 600x1 = 600G

→計:2,800G [14人]


 昨日れて、食べずに余った魚は、冷蔵庫で保存しておきました。

 なので、今日も焼魚パーティーの連続開催となったのでした。

 その中でただ一人、天使だけはミックスサンドを注文。

 どうやらミエルさんは、魚、嫌いらしいです。

 魚も食べなさい!


 さて。

 ここで、来客数が『14人』となっていることに着目してください。

 その理由は、『今日は昼食しか必要なかったから』。

 夕食は、これから訪れる『寄港地点』で振舞われる、とのことです。

 当然、有料です。


 さて、時間は午後15:00程。

 ついに、島が見えてきました。

 とはいっても。

 島沿いの航行であるため、ずっと島が見えていたので、特に感動はなかったのでした。

 そのはずでした。

 しかし、島が近づくにつれ。

 俺の興奮は、どんどん高まってきました。

 ここで、クエスション。

 その理由は、一体、何でしょうか?






*****






 ここから皆さまがクエスションタイムに入りますので、皆さまは焼魚パーティーからハブられる天使の映像をお楽しみください






*****






 俺が興奮した、その理由。

 それは、今近づいている海岸に、明らかなる既視の感覚があったからでした。


「ゴムの島だーーーー!」






*****






「ゴムのお兄ちゃんだー」


「ゴムのお兄ちゃん、またゴム買ってって!

 そしたら、また、牛肉食べれるから!」


 島に降りた瞬間から、1人だけ、熱烈歓迎を受けた俺。

 子供達は、みんな、新しく作ってもらったであろうゴムボールを所持している。

 なんか、前よりボールが大きくなった気がする。

 ゴムの生産量も増えているのかもしれない。


 そして、そんな『ゴムの島』で。

 俺は、思いもよらない『出会い』を。

 何度も繰り返すことになるのだった。






*****







「20,000G払います」


 ゴムのお兄さんは、再びゴムを買うのだった。

 ただし、生産量が増えたことで、価格は半減。

 同じ値段で、前回買った、2倍の量はあるだろう。

 これでしばらく、クッションの中身で悩む必要はなさそうだ。


「ゴムの座布団が、大人気です。

 あなたの助言で、また村の産業が増えました」


 村長さん、いわく。

 村には、大きな売店ができていて、そこでゴム製品が売られ。

 徐々に売り上げを伸ばしている、とのことだ。

 ミエルさんに転送をお願いできる限り、ゴムの入手に困ることはなくなった。 

 ここで、村長さんが、とある提案をくれる。


「よろしければ。

 ゴムの採取の現場。

 見学されてみませんか?」






*****






 ゴムの木。

 その幹に螺旋状らせんじょうの傷がつけられ、そこから樹液がみ出て。

 その樹液が流れる先に、木製のカップが配置されていて。

 そのカップに、白い液がまっている。

 その仕掛けが、何本もの木に対して行われていた。


「なんかの教科書で見た!」


「教科書って、なんですか?」


「いや、なんでもないです」


 俺は、社会見学を楽しむとともに。

 ゴムへの、感謝を述べるのだった。


「ゴム、ありがとう。

 君のおかげで、異世界で、最高の反発力を実現できたよ」


 そして、その社会見学の途中で。

 俺は、ゴムの木の向こうに見える、『森』が気になりだした。


「すみません。

 あっちの森、ちょっと、見てみても、いいですか?」





*****






「ガジュマル、キターーーーーーーー!!」


「ガジュマル、キターーーーーーーー!!」


「ガジュマル、キターーーーーーーー!!」


 大切なことなので3回言いました。

 そこに存在したのは、俺が求めに求めた観葉植物、『ガジュマル』でした。

 緑色の丸っこい葉を、多くはべらせていますが。

 ガジュマルの一番の特徴は、その『根』にあります。

 地表に『表出』した根が、人間の脚のように伸び、複雑に絡み合ったような姿をしています。

 その絡み合い方の複雑さは、もはや偶然という名の芸術。

 どのを見ても、同じ形状のものはありません。

 

 ただし、こののサイズは、4m級。

 俺は、喫茶店の観葉植物に適したサイズの木を探します。


「『フィカス』と『パキラ』もある!

 観葉植物の宝物庫や!」


 ここから、俺は、村長、およびゴム樹園で作業していた村民の力を借りて。

 観葉植物の採取を開始したのでした。

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