魚の鑑定も可能ですが、味の評価は適当です

「というわけで・・・。

 喫茶店ROOTルート、海上支店、臨時営業開始です!」


 以下のような流れにあおられ、このような結論に至ったのでした:


・船員さんの食料が積まれてなかった

・船員さん、『引き返しましょう』

・船長さん、『運行予定が狂うのはマズイ』

・ミエルさん、『出番よ!』

・俺、『食料、いっぱいあります』

・船長さん、『どこにあるんじゃい?』

・俺、『シェルター・オープン』

・船長さん、『はじゃぱぁ!!』


 シェルター・オープンの瞬間。

 俺は、『船が沈みそうになったら、すぐクローズ』という注意点を脳内で復唱した。

 しかし、沈没どころか、『揺れ』すらも発生しなかった。

 さすがの、『天界トンデモ設計』である。






*****






 ここで、2日間の臨時出店の営業結果を報告・・・。

 その前に、海上用にカスタマイズしたメニュー表をご覧ください:


・コーヒー 300G

・焼魚定食 200G [※魚は自分で釣ってください]

・塩猪定食 300G

・塩唐揚げ定食 600G

・トマトソースのチキングリル定食 600G

・トマトスパゲティー 750G

・バターサンド 300G

・ミックスサンド 500G

・ピザサンド 600G

※お料理をご注文の方は、コーヒー100Gで提供します


  続いて、2日間の営業報告です:


※CS:コーヒーセット


21日目(第5シーズン1日目)

 ・焼魚定食 x3 = 200x3 = 600G

 ・塩猪定食 x7 = 300x7 = 2,100G

 ・塩唐揚げ定食 x1 = 600x1 = 600G

 ・トマトチキングリル x3 = 600x3 = 1,800G

 ・ミックスサンド(CS) x3 = 600x3 = 1,800G

→計:6,900G [17人]


22日目(第5シーズン2日目)

 ・焼魚定食 x18 = 200x18 = 3,600G

 ・塩唐揚げ定食 x2 = 600x2 = 1,200G

 ・トマトチキングリル x4 = 600x4 = 2400G

 ・トマトスパゲティ x3 = 750x3 = 2,250G 

 ・ミックスサンド(CS) x1 = 600x1 = 600G

→計:10,050G [28人]


 ここから、種々の事情の説明も含めて。

 『メニュー表』と『売上』に関する考察を行います:


・船には『料理人』は乗っておらず、『キッチン』もありません

・船には、合計15人の人間が乗っています

・白ひげの船長さんと、他、船員さんが5人

・乗客は、俺、ミエルさん、ライザさん、ダルトさん、他、冒険者が3人、商人さんが2人

・では、なぜ2日目の来客が『28人』になっているかというと、昼と夜、2回開店しているからです

・1日目は、船員さんや顔見知りさんだけの利用でしたが

・2日目は、船に乗る全員が、臨時喫茶店を利用してくれた

・食料がないことに気づいた後、船員さんは、すぐに釣りを始めました

・そこで俺は、その釣れた魚を焼いて

・かつ、ライスと水とキャベツを付けた定食として、安価に提供することにしました

・が、1日目は、結局3匹しか釣れず

・緊急で、猪肉を塩胡椒と生姜で味付けした、安価の定食を考案して提供しました

・しかし、2日目は『ラッキーボーイ』が現れての『大漁』

・ニシンやイワシがワンサカ、甲板かんぱんに上がり

・みんなで『焼魚パーティー』を開催したのでした

・添え物のキャベツが好評

・『船上でこんな新鮮野菜が食べられることなんてありえない』、と言われた

・途中で、脳内にアナウンスが流れる

・ニシン→肉質:無毒、味★★★、補助効果なし

・イワシ→肉質:無毒、味★★★、補助効果なし

・魚も鑑定できることがわかったが、味の判定ルールは謎

・またここで俺は、魚をさばくスキルを、成長させていったのでした

・冒険者さんたちは、高めのメニューを頼んでくれ、かなり好評を得ることができました

・ちなみに今回は、ミエルさんからもお金を徴収しています


 ちなみに、釣りをする船員さんに、『あなたの船上での仕事は何ですか?』と聞いてみたところ。

 『一番の仕事は、船に穴が空いたときに、船を補修して沈没しないようにすること』、と返されて。

 返す言葉がなくなったのが、印象的でした。


「頼むから、無事に着いてくれ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る