異世界は今日も平和(個人的見解)なので、喫茶店を経営します

魔法攻撃と物理攻撃を織り交ぜる攻撃を『魔法戦技』と呼びます

　8,000Gの収入。

　3,000Gの出費。

　手元に残ったのは5,450G。

　早朝から動き出したおかげで、昼前には買い物が完了した。

　そして、始まる。

　『第2シーズン』。

　いつもの喫茶店解放ポイントまで転送魔法で移動、アンド喫茶店解放。

　簡単な昼食を食べたのち。

「喫茶店ROOT（ルート）、新装開店でございます！」

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　ここで、改めて、メニュー表を確認させてください。

・コーヒー 300G

・唐揚げ定食 600G

・[★オススメ]チキン南蛮定食 750G

・バターサンド 300G

・タマゴサンド 500G

・[☆NEW]ハムサラダサンド 500G

・[☆NEW][★オススメ]ミックスサンド 500G

・[★オススメ]テリヤキチキンサンド 750G

※お料理をご注文の方は、コーヒー100Gで提供します

　前回から、『ハムサラダサンド』と『ミックスサンド』が追加されています。

　『☆NEW』という表示も、合わせて追加。

　まあ、先週来てくれたお客さんが、リピーターになって、今週も来てくれるかは不明ですが。

　それよりも、『メニュー表を華やかにしたい』という意図の方が大きかったと思います。

　ああ、早く、色ペンが欲しい。

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　本日の売上は以下：

※CS：コーヒーセット

6日目（第2シーズン、1日目）

　・コーヒー単品 ×2 ＝ 300x2 = 600G

　・チキン南蛮定食 x2 ＝ 750x2 = 1,500G

　・チキン南蛮定食(CS) x2 ＝ 850x2 = 1,700G

　・ミックスサンド(CS) x8 ＝ 500x8 = 4,000G

→計：7,800G [14人]

　お昼からの営業なので、第1シーズンの5日目より、来客も売上も減っていますが、満足、納得が得られる結果だと思っています。

　ミックスサンドに関しても、なかなかよいスタートダッシュだったと考えます。

　『☆NEW』と『★オススメ』のダブル攻撃が、よかったのかもしれません。

　また、お客様から以下のようなコメントをいただきました：

・ウェイトレスさんが美しい

・ウェイトレスさん、天使みたい

・ウェイトレスさん、彼氏いますか？

・ウェイトレスさんのイスになりたい

・ソファー、座り心地最高

・ソファー、レザーがひんやりして気持ちいい

・ソファーが、尻のツボを押してくる

・俺も次回は、ソファーに座りたい

・このソファー、何の素材使ってるんだい？

・こんな場所で、コーヒーを飲めると思っていなかった

・ミックストースト、2つの味を味わえるのがいい

・前回、この場所を通った時には、こんな店なかったのに

・前回はチキン南蛮を食べたので、今度はミックスサンドを頼むぜ

　ここで補足ですが、ソファーの素材が『ドラゴン』であることは伏（ふ）せることにしました。

　まあ、わかる人にはバレていたわけですが。

　しかし、本当に男性陣のソファーへの『食いつき』が、すごかったように思います。

　女性からも、『座りごごち』に関する賛辞をいただけ。

　頰（ほお）が緩（ゆる）むのを感じたのでした。

「半日だったけど、売上、いい感じね」

「今日も、ご苦労様でした。

　相変わらず、ミエルさん人気は高かったように思います」

「でも、まさか。

　ドラゴンと、人気取りのバトルを繰（く）り広げることになるとは思わなかったわ。

　今、私、ほんの少し、ドラゴンに嫉妬（しっと）してる」

「ドラゴン倒したの、ミエルさんですけどね」

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「ミエルさん、少し話いいですか？」

　夕食中に、俺はとある話題に言及する。

「武器屋の店主から、『魔法剣』、『魔法剣技』というモノの存在を教えてもらいました。

　この2点に関して、もし可能なら、ミエルさんからも情報をいただけないかと思いまして」

「なるほどね」

　以下、ミエルさんから引き出した情報を列挙する：

・あんたにはまだ早い

・その理由は、属性経験値が低くて、習得できないから

・まずは、各属性の基礎魔法を買って、その属性の経験値を稼（かせ）いでからの話

・『魔法剣』の魔法も、魔法屋で買える

・例えば、火の魔法剣は『フランセイバー』と呼ばれる

・結構高価なので、覚悟すること

・『魔法剣技』は、『魔法戦技』とも呼ぶ

・『魔法戦技』は、カテゴリ分類が難しい

・『魔法』よりも、『ユニークスキル』に近いモノかもしれない

・私もまだ、完全には、システムを理解していない

・自分で編（あ）み出したり、家系的に伝授されたりするものが多い

・ミエルさんが、ルーラーを地に落としたときに使ったのも『魔法戦技』

・『魔法戦技』は難しくても、『魔法剣』は絶対に習得すべきモノ

・ただの物理攻撃に、属性ダメージの付加価値を追加し

・そのうえで、相手の弱点を突ける可能性が生まれる

・俺の『吸魔の包丁』との相性も、間違いなく抜群に良い

・とにかく魔法を使いまくれ！

・ただし、ドラゴンブレスでは属性経験値が入らないことは、絶対に忘れるな

・千里の導（みち）もフランから

　怒涛（どとう）の解説ラッシュを、その身に浴びた俺は。

　『魔法訓練』を日課とすることを、決意したのだった。