シェルター内部に入ることができるのは、ユニークスキル『シェルター操作』を持っている者のみです

 5日間の営業で、めて『34,650G』なり。

 以下、売り上げの一覧である:

 

※CS:コーヒーセット


1日目

 ・コーヒー単品 ×3 = 300x3 = 900G

 ・バターサンド(CS) x2 = 400x3 = 1,200G

 →計:2,100G


2日目

 ・唐揚げ定食x3 = 600x3 = 1,800G

 ・バターサンド(CS) x2 =400x2 = 800G

 ・タマゴサンド(CS) x3 =600x3 = 1,800G

 → 計:4,200G


3日目

 ・チキン南蛮定食x5 = 750x5 = 3,750G

 ・バターサンド(CS) x5 =400x5 = 2,000G

 → 計:5,750G


4日目

 ・チキン南蛮定食x3 = 750x3 = 2,250G

 ・チキン南蛮定食(CS)x3 = 850x3 = 2,550G

 ・バターサンド(CS) x2 =400x2 = 800G

 ・タマゴサンド(CS) x2 =600x2 = 1,200G

 ・テリヤキチキンサンド(CS) x3 =850x2 = 1,700G

 → 計:8,500G


5日目

 ・チキン南蛮定食x6 = 750x6 = 4,500G

 ・チキン南蛮定食(CS)x3 = 850x3 = 2,550G

 ・バターサンド(CS) x4 =400x4 = 1,600G

 ・タマゴサンド(CS) x3 =600x2 = 1,200G

 ・テリヤキチキンサンド(CS) x5 =850x5 = 4,250G

 → 計:14,100G


 改めまして。

 2,100+4,200+5,750+8,500+14,100 = 34,650Gなり。

 この結果を多角的に考察してみようと思います。


 まず、とりあえず、ホッとしています。

 それは、『売り上げが、徐々に伸びたからです』。

 そして、思いました。

 『口コミの力、すごい』と。

 4日目、5日目のお客様は、『チキン南蛮定食っての、うまいらしい、と聞いてきた』と何人も言葉にされていました。

 チキン南蛮定食が最初に売れたのは3日目。

 お客さんは、戦士3人組の冒険者さんでした。

 しかし、たった1日で、噂となって広がったのでした。


 そして、そのオススメメニュー、『チキン南蛮』よりも、さらに強い口コミ力を発揮したモノがある。

 それこそ。


「なかなか、順調なんじゃないの?」


 売り上げ一覧表を一通りながめたミエルさんが、及第点を出した。

 そして、


「まあ、私がウェイトレスをしているのだから、当然よね」


 という一言が添えられた。


「すごい自信ですね。

 と、本来は言いたいのですが。

 本当にミエルさんの力で売り上げが上がっているのだから、何も言えません。

 『美しいウェイトレスがいると聞いて来た』という言葉。

 何回聞かされたことか」


「お客に見る目があったようで、よかったわ」


 そこまで会話をすると、ミエルさんはソシャゲの作業に戻っていった。

 どうやら今日はギルイベがあるらしく、忙しいらしい。

 いつもに増して、右人差し指の動きが俊敏だ。


 さて、俺は売り上げの考察に戻ろう。

 口コミの力もあり、売り上げは単調増加した。

 『注文総数の増加』と同時に、『単価の高いメニューの注文が伸びていった』ことが理解できる。


 一方の安価メニュー、『バターサンドのコーヒーセット』も、しっかりと売り上げに貢献してくれている。

 正直、バターサンドだけで300Gというのは、かなり強気な価格設定なのではある。

 しかし、ここで、『コーヒーを+100Gでつけることができる』、もしくは『+100Gでパンがついてくる』という考えが、『お得感』につながるように。

 いや、つながってくれ、という願いを込めたメニュー設定となっているのだ。

 正直、コッペパンだけ食って帰られたら、もうけが少ない。

 『頼むからドリンク飲んで帰ってくれ』。

 そんな願いをこのメニュー表に込めているのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る