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 再び宮殿内。姫と準一は一緒に朝食。姫の背後に立って控えてる侍従長は、姫がまた性的な話をするんじゃないかとひやひやしてますが、2人の興味はアニメ、パトロール魔女ジェニーに行ってました。準一は姫に話しかけます。

「今日もパトロール魔女ジェニーの続きを見ようね」

「うん。けど、準一、大丈夫? ちょっと眠そうだけど」

 準一は苦笑い。

「あは、あの娼婦ひと、ぜんぜん寝させてくれなくって・・・」

「じゃ、まず寝ようよ」

「え、いいの?」

「いいよいいよ。お昼まで寝てさあ、お昼ご飯食べてからアニメ見に行こうよ」

「あは、そうしてもらうと助かるよ」

「今度は私が添い寝してあげるね」

 ここでまたもや侍従長の一喝が。

「姫!」

「あは、冗談だってばさあ!」

 食事が終わると準一は、再びベッドに潜り込みました。


 昼になり姫が準一を起こしに行き、それから昼食。2人は談笑しながら食事しました。婚約したせいか、とても楽しそうです。

 昼食が終わると2人は1つの箒にタンデムに乗り、太陽光パネルがある場所へ。さっそく準一はDVDとDVDプレイヤーを用意し、パトロール魔女ジェニーが始まりました。

 姫と準一は体育座りになり、肩をくっつけ合いながらDVDプレイヤーを見ます。

 準一は横目で姫を見ました。姫と一緒に大好きなパトロール魔女ジェニーを見ることができる。今日は何話まで見ることができるかなあ? 準一はわくわく、ドキドキ。とても幸せでした。

 一方の姫の方ですが、アニメなんかどうでもいい状況でした。どうやらまた発情してしまったようです。

 準一とセックスしたい。結婚まであと78日。結婚したら思いっきりセックスできる。け、けど、もう待てないよ・・・ ああ、準一、その気になってくれないかなあ・・・

 もうこうなったら、こっちからアタックしてみよっか。準一の股間を優しく握ってみようか? それとも、準一の手首をそーっと握って、自分の胸まで持っていき、乳を揉ませてあげようか?・・・

 けど、当の準一はアニメに熱中してる最中。ここで性的アクションを起こしたらものすごく嫌な顔をされるかもしれません。それが原因で婚約が破談になったら・・・ 姫はここは我慢することにしました。


 ここは娼館。今門を1人の娼婦がくぐりました。するとすぐに2人の近衛兵が現れました。

「お待ちしてました」

 娼婦は2人に微笑みであいさつ。

「よろしくお願いします」

 近衛兵は娼婦の両側に立ち、3人は1つになって歩き始めました。

 この娼婦、他の娼婦同様、ビキニのような衣装を着て、その上から半透明なロングドレスを着てます。顔を見たら、昨日魔女ブリュンが買った娼婦でした。ブリュンに話した通り、今日は準一のお相手を務めます。


 ここは草原の中のソーラーシステムがギラギラと輝いてる場所。姫と準一がアニメを見てます。姫はふと太陽をチラ見。太陽は傾いてきたようです。姫は準一を見て、

「準一、そろそろ時間かも」

「うん」

 準一は10話が終わったところでDVDプレイヤーを止めました。そして姫を見て、

「また明日見ようね」

「うん」

 準一は一気に10話まで見ることができたので、かなり満足してました。ちなみに、パトロール魔女ジェニーは全48話。先はまだかなり長いようです。準一は楽しみはまだまだ続くと思いました。

 2人は箒にタンデムで跨り、空に舞い上がりました。

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