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姫と準一が宮殿に戻ると、すでに今日の当番の娼婦が到着してました。娼婦の側には侍従長と2人のお側ご用人ともう1人の若い侍女がいます。姫は娼婦を見て、
「あは、もう来てたんだ」
侍従長が応えます。
「ちょうど今来たところですぞ」
準一は娼婦を見ました。3人目の娼婦。一昨日の娼婦より、昨日の娼婦より子どもぽい顔と肉体。ロ〇〇ンの準一には好みの女性です。準一はちょっと顔を赤らめました。
「あは・・・」
娼婦は準一の左肘に自分の右肘を絡ませました。そしてこう言いました。
「今日はたっぷり楽しみましょう!」
準一の顔はさらに赤くなりました。
「あははは・・・」
姫も微笑みました。ちなみに、姫はビンビンに感じてました。娼婦が発するマナの力を。
ノルン王国の王は万が一マナの力を持った者と出会った場合は、その者と決闘しないといけません。けど、今まで決闘した王は1人もいません。
王以外のマナの力を持ってる者のそれは、王のそれの半分以下。勝負にならないからです。それに王以外のマナの力の所有者は、自分がマナの力を持ってることに気づいてません。だから歴代の王は無視してきました。もちろん姫も。
肘と肘とをつないだ準一と娼婦は、お側ご用人ではない方の侍女に導かれ、廊下の奥へと歩いて行きます。姫は側にいる侍従長を見ました。
「じゃ、私たちも行きましょか」
「御意」
姫は準一と娼婦から眼を離そうとしました。が、その瞬間、娼婦の全身がピカッと光りました。びっくりする姫。
「え?」
娼婦の身体が発する光がさらに眩くなりました。と、今度は準一の背中が光りました。どうやら
ドカーン! 大爆発。娼婦の身体が木端微塵に吹き飛び、娼婦と肘をつないでいた準一の身体も粉々に吹き飛びました。さらに前を歩いてた侍女も吹き飛ばされてしまいました。
壁に臓物の欠片や血漿がびっしりとこびりつきます。姫の顔にも肉片が張り付きました。唖然とする姫。
「ああ・・・」
侍従長は爆風を浴び、思わず尻もち。
「な、何が起きたんじゃ!?・・・」
お側ご用人の2人も、爆風を受け思わず顔を
「くっ・・・」
他の侍従や侍女、近衛兵たちが駆け付けてきました。と、姫が崩れ落ちるように倒れました。突然の出来事に気を失ってしまったようです。
なんと準一はこの世界にきて、たった5日で爆死してしまったのです。
夜になりました。ここは宮殿の中の一室。カウチに姫が座ってます。顔は放心状態。すぐ側にお側ご用人の侍女が立ってます。侍女は姫の顔をそーっと確認すると、ドアを開け、廊下に出、別の部屋のドアをノック。
「失礼します」
そしてドアを開けました。
ここは会議室のようです。侍女が報告。
「姫はいまだに放心状態にあります。ちょっと時間がかかるかもしれません」
侍従長はそれを聞いて落胆。
「困りましたなあ・・・」
実は今この室内では会議が開かれてました。将軍、お側ご用人を含む侍従・次女衆、近衛兵。ヒャッハーなコマンダーも参加してます。そのコマンダーの発言。
「しかし、なんで娼婦は爆死したんだ? 自爆か? 半裸だったんだろ? どこに爆弾を隠し持ってたんだ?」
侍従長が応えます。
「私は爆発する瞬間を見てましたが、身につけていた爆弾が爆発したというより、あの娼婦の身体そのものが爆発したという感じでした」
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