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 ここは宮殿の外観。姫と準一を乗せた箒が飛んできました。2人は宮殿内の広大なテラスに着地。そのまま宮殿内に入りました。


 ここは大広間。観音開きの扉が開き、姫と準一が入ってきました。侍女の声。

「姫様のお帰りです!」

 侍従長が2人を待ち受けてました。

「姫、お帰りなさい!」

 さっそく姫が質問しました。

「じぃ、会議、どうなった!?」

「はい、すべて姫の希望通り」

「てことは?」

「姫は13歳の誕生日に結婚してもらいます!」

 姫は嬉しそう。

「あは、そう!」

 準一はびっくり。

「ええ、13歳で結婚?」

 侍従長は準一に説明します。

「ノルン王国では13歳から結婚できることになってます。問題ありません」

 準一。

「で、誰と結婚するの?」

 姫は準一を見て、にこっと笑い、

「あなたよ」

「ええ~?」

 この瞬間準一は気づいてしまいました。姫の先ほどの話の意味を。そう、姫と準一の結婚はある程度決まってたのです。だから結婚することを前提に話しをしてたのです。

 しかし、姫は本当に初セックスのとき、2人の結合した部分を撮影する気でいたのでしょうか? この世界にビデオカメラもスティルカメラもなくてよかったですね。

 侍従長。

「準一殿の世界では18歳になるまで結婚できないようですが、ここはノルン王国です。ノルン王国にいるからには、ノルン王国のルールに従ってもらいます!」

「ええ~・・・」

 準一はびっくりしてますが、それは表向き。実は内心喜んでました。準一も真性ロ〇○ン。これで姫と正々堂々セックスできるからです。

 侍従長。

「伝統を重んじるのなら、姫の婿は本来ウルズ王国かスクルド王国から迎えるべきなのですが、今のこの状況ではムリでしょう」

 準一はここである疑問が浮かんだようです。

「先代の王様も12歳の時に戴冠しましたよね。そのときもウルズ王国とスクルド王国と対立してたと聞きましたが、最終的にはその2つの国から嫁を迎え入れましたよね?」

「あのときは冷却期間を置いてウルズ王国とスクルド王国とよりを戻し、ヴェルザンディ公国を含め、3つの国から嫁を迎え入れることにしました。しかし、今回はよりを戻すことは不可能だと判断しました」

 ここで姫がつぶやきました。

「私がおじい様のように地震魔法を使えたら、ことは好転したんでしょうね・・・」

 準一は思いました。

「またそれかよ。地震魔法が使えないことがそんなにも悔しいのかよ・・・」

 侍従長。

「準一殿。あなたの今般の活躍は眼を見張るものがありました。マナの力もあるし、姫の希望もあるので、あなたを姫の婿に迎えることに決定しました!」

 姫は侍従長を見て、

「じゃ、じぃ、例の人たちを」

「もうそこまで来てますぞ!」

 侍従長は観音開きのドアの前に立ってるお側ご用人の2人を見て、

「おい!」

「はい!」

 2人は観音開きの扉の両端に立って、それぞれ扉を開け、ドアの向こうにいる人に声をかけました。

「それではみなさん、お入りください!」

 するとドアから若い女性が入ってきました。1人かと思いきや、2人、3人・・・ 次から次へと女性が入ってきます。その数、28人。全員美人。ただ、身長は170cmを越えてる女性もいれば、姫よりも小さな女性もいます。スレンダーな女性もいれば、ぽっちゃり系の女性もいます。千差万別。全員ビキニのようなものを着て、その上からボディライン透け透けなロングドレスを着てます。

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