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 準一は横目で姫の胸の膨らみを見ました。

 昨夜準一は彼の部屋でこの膨らみを服越しにですが、揉みました。その感覚が一瞬で右手に蘇ってきたのです。さらにその直前に見た姫の乳首。12歳とは思えないほどの大きさの乳房、その先端のピンク色の乳首。その映像が強烈に蘇ってきたのです。

 ああ、あのおっぱい、もう1回揉んでみたい。できれば直に揉んでみたい・・・ でも、生乳を揉んだら、そのままセックスまで行っちゃうんだろうなあ・・・

 ここには姫と自分以外、誰もいない。姫とセックスするには絶好のロケーション。ここで姫とセックスしてもいいんじゃないか? 昨夜は姫の方からモーションをかけてきた。姫はきっと身体を開いてくれるよ・・・

 姫はフリーズしてしまってる準一を見て、不審に思いました。

「ん、どうしたの、準一?」

 準一は顔を赤らめ、

「な、なんでもないよ・・・」

 準一は再び考えました。姫とセックスしたい。けど、姫にパトロール魔女ジェニーのDVDも見せたい。

 今姫の頭の中は、DVDを見ることには興味があるけど、セックスにはぜんぜん興味がないんじゃないか? 姫にその気がないんなら、今はセックスしちゃダメだろ。だいたい姫はまだ処女だろ? 処女喪失はもっと厳かな場所でやらないと。今はアニメを見よう!

 なんと準一は性欲よりもアニメの方を選択してしまいました。オタク、おそるべき!

 ま、準一もこの時点でまだ童貞。もし女性経験があったら、セックスを選択してたかもしれませんね。

 準一はDVDプレイヤーのプラグを分電盤のコンセントに差し込みました。そしてDVDプレイヤーを開け、そこに1枚のDVDを入れます。なお、DVDプレイヤーは地面に置かれた木箱の上に載ってました。

 2人は体育座りになって、10インチの小さなモニターを見ました。


 映像が始まりました。パトロール魔女ジェニー1話。まずはアバンタイトル。

 ヨーロッパではかつて一部の魔女が悪事を働き、怒った人々が魔女を次々と処刑して行きました。けど、処刑された魔女の大半は、悪事とは無縁の生活を送ってました。

 身の危険を感じた魔女たちは自分たちの魔法を封印し、一般人として生活するようになりました。

 いつしか魔女たちは、自分たちが魔女であることを忘れてしまいました。

 OP曲が始まりました。


 準一はこのアニメに夢中になってますが、ふと右側から圧力を感じました。右側に座ってる姫が右の二の腕に頬を寄せてきた、正確にはもたれかかってきたのです。

 準一は思わず右手を伸ばし、姫の右肩を抱き、姫の身体を抱き寄せようとしました。が、そんなことしたら姫はまた発情してしまうかもしれません。いや、すでに発情してるかも。

 準一は今はパトロール魔女ジェニーを見たい気分。準一は姫のモーションを無視することにしました。


 アニメ本編が始まりました。

 ジェニーは母親はヨーロッパ人、父親は日本人の9歳の女の子。ごく普通の生活を送ってました。

 準一は姫に、

「このジェニーて女の子、君に似てない?」

「ええーっ?」

 確かにジェニーの髪の色は亜麻色、姫と同じ髪の色です。けど、それ以外は似てないような。

「ぜんぜん似てないじゃん」

「そ、そうかなぁ?・・・」

「でも、テレビってすごいなあ。私の世界にもあればいいのに。初めて準一の世界に行ったとき、テレビを見て立ちすくんじゃったっけ」

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