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 今度は侍女が顔をあげ、

「男はいくつになっても女の乳房に弱いんですよ。

 もし姫が将来セックスしたくなったとき、セックスパートナーの男の人がそんな気分じゃなかったら、乳房を見せるといいですよ。それでも拒否されたら、その男の人の手を握って自分の乳房に触らせるんです。

 男の人はそんな気分じゃなくても、乳房に触れた瞬間、必ず握りますから。そうなったら次は必ずセックスですよ」

「それだけでセックスになるの?」

「男はですね、いくつになっても女の乳房に弱いんです。たとえ70歳になっても、80歳になっても、100歳になっても。乳房は女の武器なんです」


 再び準一の部屋。準一はサイドボードの下の方をのぞき込んです。

「あった、あった」

 準一はサイドボードの下の方から何かを取り出しました。DVDBOXです。準一はそれを姫に見せ、

「パトロール魔女ジェニーだよ」

 けど、姫はあまり興味がないようです。何か火照ほてってる感じ。準一はその姫の変化に気づいてません。準一はそのDVDBOXを肩掛けのカバンに収納すると、今度は別の棚の中を見ました。

「え~と、DVDプレイヤーは、と・・・ あった!」

 準一はDVDプレイヤーを持って振り返りました。が、次の瞬間、腰を抜かすほど驚きました。

「ええーっ!」

 なんと姫は紺色のワンピースの衣装を脱ごうとしてるのです。すでに半分以上捲り上げてます。が、左手がないせいか、うまく脱げないようです。それでも片方の乳は完全に見えてました。

 なまめかしいピンク色の乳首。12歳とは思えないほど胸は膨らんでました。なお、ブラジャーはありません。面積が狭いレモンイエローのパンツは丸見えです。

 準一はそれを見て思わず唾をゴクリと呑みました。が、すぐに我に返り、姫の動作を両手で無理やり押さえました。

「バカ! 何やっんだよ!」

「あは、セックスしたくなっちゃった。排卵日なのかなあ・・・」

 準一は思わず絶句。

「ああ・・・」

 が、すぐに正気に戻り、

「ともかく、すぐに服を着ろって! こんなところで裸になるなよ!」

 姫は残念そうな顔。

「うん・・・」

 姫はワンピースの衣服を降ろし始めました。けど、やはり左腕がないせいか、うまくいきません。準一は慌ててその動作を手伝います。

「ほら、早く・・・」

 ワンピースは完全に元通りになりました。準一は強めに訊きました。

「いったいどうしたっていうんだよ?」

「私、やっぱり準一の赤ちゃんを産みたい」

「さっき侍従長から聞いたよ。姫の世界では12歳でセックスしたらたとえ王様であっても逮捕されるって」

 いや、侍従長は13歳にならないと結婚できないと言ったのですが、実は姫の世界では、13歳未満はセックスしてはならないという法律がありました。準一の出まかせは真実だったのです。

「あは、曽祖母ひいおばあちゃん、嫌な法律を作ったなあ、ほんと・・・」

 そう言うと姫は、右手で準一の左手首を掴みました。そして自分の右乳房を触らせました。準一は反射的にその乳房を掴んでしまいました。さっき見た乳房。Bカップ、いやCカップはありそうでした。どうやら姫は、さらなる実力行使に出たようです。姫はさらに上気してます。

「私、本当に準一とセックスしたいんだ。いいじゃん、ここでセックスしたって誰にも気づかれないから。ね!」

 準一は姫の乳房を無意識に揉み続けてます。はぁはぁと荒い息。今準一を支配してるのは、本能だけ。

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