幸せの維持は大変、それを意図せず行える主人公

聡一君の悪の価値観がその本質をよく表していますね。いじめという割に暴言暴力がなく、恋人関係が成立してからそれを破壊することもせず、結婚して生涯幸せにするというのは内心がどうあれ聡一君が良い人であることの証左。結婚後家族のこと考えて大きな家への引越しを決めたり、ナチュラルに引越し作業に取り組んでいたり、ちゃんと子供に懐かれていたりと何気ない所から滲み出ていますね。意図したものでなくとも、ちゃんと相手を褒められる点も高評価ですね。
聡一君が言った「悪役が好きなわけじゃない。ただあいつらは『悪』を押し付けられたから、そう呼ばれているだけなんだ」と対照的に、自身を悪と定義したのに周囲から『善』の烙印を押されているのも面白いですね。