オナラのにおい

 相方のオナラのにおいが半端ない。特に卵を食べた日にはとんでもないことになる。音がして数秒、近くにいる私にこの世と思えない香りが到達する。半ば気絶しそうになる香りで、まさに卵が腐ったにおいとはこのことだ。なぜ特定の食品でこんなにもにおいに影響するのか、知りたいものである。


 しかも、同じ卵であっても自宅で使っている卵では、同じ現象が起こらないのだ。今のところ、一番強烈なガスを放つのは、とある喫茶店の卵サンドやピザトーストである。ランチに食べると寝るころには、いい具合に熟成され寝室に充満するに十分な量の香りが完成する。「人の体は食べたものでできている」とよく言ったもので、こんなに分かりやすい現象があるものだ。


 さらに最悪なことに、深夜、相方は寝ながらガスを放つという離れ業もある。寝つきの悪い私は、決まって相方より遅れて眠りにつくのだが、ようやく眠気が来たというときに、一発すごいのがお見舞いされるのだ。眠気に勝てず、大概逃げ遅れてしまい、恐怖のガスに覆われ半分気絶した状態で眠りにつくのだ。時には、強烈な香りで就寝中に飛び起きることもある。当の本人は、地響きのようないびきをかきながら、何事もなかったかのように眠っているのだ。


 ところが先日、近所の書店に行った際、近くにいた若い兄ちゃんがオナラをした。すぐに避難をしようと動いたのだが、「ん!!!!」なんと、相方の100倍はあろうかという強烈極まりない、地獄の入り口のような香りだったのだ。世の中には、さらに上を行くツワモノがいることを知って、急に相方がカワイく思えてきた。。。

 

 

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