エピソード? フィーネサイド 後編その2

 アタシって意外と慣れるものね、それともクライヴだからかしら?


 アタシ達はこの一週間馬車に揺られては、どこかに宿泊しての繰り返しで王都にたどり着くことができたわ。  


 さすが王都ね、今までの街がちっぽけに見えるわ。

 あっ! あそこには壁や屋根の色が違うオシャレそうな服屋さんがいっぱいあるわ! 後で要チェックね。

 

 凄い凄い凄い! キラキラ輝く教会や、何あの女の子達がいるオシャレな店! うわぁーお城大きい! 

 きっと王立学院もオシャレな建物なんだろうなぁ、楽しみだわ。


 クライヴと一緒に学院の入学手続きに来たんだけど……思っていたのと違うは……オシャレじゃない…………

 

 アタシはなんとか言葉を絞り出した。

「何というか、少し年季の入った学院なのね……」


「まぁこれが人間社会だよ。平民向けの学院だからね。それでも平民も勉強する機会を与える為、朝夕食付きの学生寮と授業料込みでこの値段なら殆ど赤字経営じゃないかな?」


 くそ〜コレで小金貨二枚なの……


「それでも高いわよ!」


 クライヴが何か言ってるけど、アタシには入学金と校舎のボロさで頭がいっぱい……


 学院の総合窓口に着いてから気付いたんだけど……アタシって所持金いくら残っていたっけ?


「はい! 小金貨二枚ですね。確かに受けとりました。こちらが学生証と学院から支給される学生服になります」

 

 クライヴが支払いを済ませて受付の人から説明を受けていた。

 

 あれ? 銀貨二枚分足りないわ……どうしよう入学できなくなるじゃない! いつも頼ってばかりだけど……クライヴと…………一緒に入学したい……

 

 すると、クライヴがそっと足りなかった銀貨二枚分を支払ってくれた。

 ……いつも甘えてばかりでゴメン……こんな時にも素直にありがとうが言えないなんて……こんなアタシなんて迷惑ばかりな嫌な女の子だなぁ……


 受付の人が案内してくれてるけど、アタシの頭の中はクライヴに対する申し訳なさで説明なんか入ってこないわよ……

 しばらくすると学生寮のような所に案内されていたわ。

 

「男の子が二階で女の子が三階になります。隅の建物は食堂と、身体を洗う所があります」

 

 ん! 食堂! 浴場? えっ凄く嬉しいサービスが付いているのね。中が気になるわね。


「「へぇー」」


 クライヴも同じ事考えてたのかな。

 取り敢えず受付の方の説明を聞いた。


「学院が始まるのが三日後になりますので、その日は校舎内の端にある多目的ホールで簡易な入学式を行います。それまでは街を散策したり、入学に向けての準備をしたりして下さいね。あっちなみに学生寮は夜遅くになると鍵が閉まりますので、夜七時には帰ってきましょうね」


 そんなに遅くまで出歩かないわよ!


なんか受付の人がその他諸々説明をしているけど、もう早くして欲しい。 アタシは学生寮の中が気になって仕方ないのよ!


 なんか説明も終わったみたいなので二人でお礼をいった。

「「はい! ありがとうございました」」

 

早速、学生寮の衛兵さんに挨拶をしなきゃ、こう言う時は礼儀正しくしないとね。

 

 衛兵さんに学生証を見せたら、アタシ達が第一号の入寮者らしくて、好きな部屋を選んでいいって言われたわ。


 どんな部屋があるんだろう、ワクワクするわね。

日当たりとかも考えないといけないし、あと家具とか、他にどんな内装にレイアウトするか。

 考えるだけで楽しみだわ。


 あっ! この角部屋日当たりが良いわね! 家具は……衣装棚は長いやつがほしいなぁ、床の敷物や座る用のクッションも欲しいわね! あっ色とか統一しないと どうしようかなぁ? 故郷を思い出してやっぱり青々とした緑と深緑の家具に、敷物は茶色かな? でも可愛くしたいから、淡い色にして、敷物はベージュにしようかな?


 いけない! クライヴを待たせてるから、そろそろ下に降りないと!


「アタシは日当たりの良い角部屋にしたわ。どれも同じ作りだったし、少しでも光が入って欲しいし……ク、クライヴの、その、部屋はどこにしたの?」


 クライヴも日当たりとか考えて角部屋にしたかなぁ? も、もしかしたら、ア、アタシの真下だったりして。 さ、さすがに、そ、そんな事ないわよね。


「オレもフィーネと一緒で角部屋だよ。じゃあフィーネが真上の部屋かそれとも向かいの部屋の上がどっちかになるんだね」


 ちょっと待って! クライヴ、心臓に悪いから!

 落ち着けアタシ!


「な、な、何か言ってんのよ! この変態! アタシの物音を下から聞いて喜んでいるの! アンタ本当に気持ち悪いわね!」


 あぁ…………また……言葉を間違えた…………

 どうしよう、でも謝らないと、なんて言えばいいの! クライヴが真下で嬉しい! そんなの恥ずかしすぎるわよ!


「えっ! クライヴ………………あのぉ……そのぉ……えっとぉ……………………もう! ごめんなさい! 言い過ぎだったわよバカ!」


 ふぇーん! アタシのバカー!

 

 でもクライヴは気にしてないふりをして話を食べ続けてくれた。


「実はオレの部屋は特別な作りで、七畳の部屋の奥にもう一つ二畳の寝室がついているんだぜ」

 

 クライヴが助け舟を出してくれて少しは冷静に……慣れないわよ、真下にクライヴがいるのよ!


「ちょっと何でアンタの部屋だけなのよ! 納得できないわ! ちょっと見せなさいよ!」


 今ここにいるのは不味いわ、アタシ顔が熱くなってるから真っ赤な顔してると思う。そんな姿見せられないわ。少しでも歩いて落ち着かせないと!


 クライヴの部屋に着いたけど、本当に真下だわ。

 どうしよう! イビキとかしてたら聞こえるのかな、幻滅されちゃうわ。それにお互い窓を開けてアタシとクライヴが窓辺で話し合うとかできちゃうわ……もう! 何でそんな妄想をしちゃうのよ!


「ハァー! 何でこの部屋だけ! よりによって私の部屋の真下じゃないの! 部屋の広さだけでもムカつくのに下に変態クライヴがいるのも腹が立つわ! 勝手に夜中窓から這い上がって来たりしたら精霊魔法で学院の敷地外まで吹き飛ばすからね!」


 はぁ……どうすれば素直になれるの……


 クライヴは気にせずに二人で何が必要かピックアップして明日の用事の約束をしてくれた。

 本当にクライヴって優しくて…………離れたくないなぁ……




「んー雨?」

 あっ! クライヴと朝食の約束してた!

 急がないと! あーもう髪の毛がハネてこんなのじゃクライヴに見せれないよぉ。服も着替えないと。


「シルフお願い手伝ってくれる?」


 風が流れて一瞬でいつもの髪型にもどる。


「いつもありがとね」

 

 精霊はまだアタシには見えないけど、いつも心の中に居てくれて、私の言葉に反応してくれる優しい子なんだ。

 

 よし! 急げー!


「クライヴ! 雨降ってんだけど、予定はどうするのよ!」


 アタシが寝坊したんだけど……クライヴの顔見るとつい口調が……


「おはようフィーネ。オレもさっき起きて考えたんだけど、まぁ午前中は学生寮で待機して、午後から雨が止んだら買い物に行こう。一日中雨が続いたら今日はゆっくり身体を休めようよ。今までの疲れも残ってるしさ」


 何言ってるのよ! アタシが今日どんだけ楽しみにしていたのか? だって久しぶりに……デ、デート……みたいな事が、で、できるんだからね!


「アンタだけ疲れてなさい! アタシは床に敷く敷物と、床に座るとちょうど良い硬さのクッションと、綺麗に服を保管できる家具が必要なの!」


 よく考えたらこの天気じゃ無理よね……

 アタシは楽しみにしていたので落ち込んでしまいクライヴの言葉が頭に入ってこない。


「……………………………フィーネ…………付き合うよ」

 

 えっ? なんか言ってたみたいだけど、ハッキリ聞き取れた部分はアタシの名前と、つ、付き合う?


「な、なに付き合うとか言うのよ!」

 

 そ、そんなの本当のデートって事なの?

 ちょっと心の準備が必要だわ、それと後で着替えないとこんな格好でデートに行きたくないもん。


 クライヴの午前中の予定は髪を切りに行きたかったらしい。確かにボサボサ伸びているのよね。せっかく中性的な顔立ちで時々イケメンになるんだから勿体無いわよね。


「なに、それならアタシが切ってあげるわよ」


「えっ! どうやって?」


「精霊に頼んで魔法で髪切ってあげるって言ってるの!」


 なによ! その不安そうな顔は、もう!


「じゃあいくわよ!」 

 

 絶対にかっこよくして見せるんだから、ちょっとはアタシの事を見直しなさいよ!

  

 まずは風の刃ウィンドカッターでサイドを短く清潔にっと、あっ! 耳たぶ掠めちゃった。


 どうしよう……左の耳たぶ血が滲んでいる……

 

 次こそは、襟足は短めで……あー後ろも切っちゃった。

 どうしよう……さっきより深そう……

「あっ首」


 後は、トップと前髪の長さを見ながらだけど、どうしようかしら、小さい竜巻で髪の毛を浮かして切っていこうかしら?

 あっ力加減間違えて、凄い勢いになったわ。

 どうしよう……これじゃ窒息かズタズタになっちゃう……


「あっ間違えた」


「息が、息、息がぁ!」

 

 やっぱりクライヴ、とても苦しんでいるわ。

 取り敢えず落ち着いて魔法を解除しないと!


「アァオォガァッグェガァ」


 はぁ! 何とかできたわ……


「どうしたのよカエルみたいな声出して? アンタ大丈夫?」


「ゴホォッゴホッ、見たらわかるだろう。何がいくわよ! とか如何にもできる女です風に言うんだよ。こっちは全然大丈夫じゃないよ」


 その通りだけど……あれ、でも意外と似合ってる! 何かナヨナヨ系からちょっとワイルド形に変身して、いつものクライヴじゃないみたい!


「まぁ良いじゃない。クライヴはその髪型の方がカッコいいよ」


 あ、意外とクライヴも気に入っているわね!


「ねっ! 絶対にこっちの方がカッコいいでしょ、うん! クライヴっぽいよね」


「ありがとう」


 ふふん! どういたしましてよ! 

 クライヴに感謝されてアタシは自然と笑顔になっていた。


 髪も切り終えたし、クライヴが部屋の掃除をしている間に、アタシは着替えないと! デートに向けて! あんまり張り切り過ぎても恥ずかしいし、この前買った服にしようっと!

 

そしてクライヴの部屋に向かうとクライヴがキョトンとしていた。

 

「雨だよフィーネ?」


「知ってるわよ」


 そうじゃなくて、アタシのこの服装で察しなさいよ! デートに連れてくよとか言えないの?


「寮の食堂で朝食を食べに行くだけだよ」


「だから知ってわよ!」

 

 その言葉が欲しくてこんな格好したのじゃないわよ!


「初めて利用するから、料理を提供してくれる人に失礼があってもいけないでしょ。身だしなみは気をつけないと」

 

 とりあえず色々理由をつけて誤魔化したわ。

 

 二人で食堂に行くと、意外という言葉がハモってしまったわ。

 食堂はとても広く、大きな窓が沢山あり、朝日が気持ちいいわね。

 あ、暖炉もあるわ! 実物は初めて見たわ。


 食堂の料理人も多いわね。若い人が大半だけど頑固そうな料理人もいるわね。

 

 なんかカウンター対応の人に朝食のこと聞いたら二択で選ぶらしいんだけど、どうしよう迷うわね。


 クライヴは【えっ本当に朝から頑張るつもりの肉定食】にしたから、アタシは【やっぱ朝から胃もたれしたくないんだよねぇ魚とサラダに決まり定食】を選んだ。

 でも何このネーミングセンス……


「クライヴ、コレってふざけたメニューよね? こんな事をして料理長から怒られたりしないのかしら?」


 そして、出来上がった定食を机に運ぶ途中でクライヴがトレイを落としそうになっていた。

 大丈夫? 段差とかないけどここ?


 お互い会話しながら食べているけど、量が多いわ。食べ切れるかしら?

 何とかここまでたどり着いたは、残すところは後スープだけね。

 

「フィーネ、実はメニュー名の事なんだけど、あれ料理長が考えてるんだってさ」


「ブフォー!」


 絶対ワザと狙ってたでしょこの時を!

 本当に最悪! 汚い所見せちゃったし、絶対許さないからね!


「ハッハッハ、フィーネ面白かっただろ」


「アンタ後で覚えてなさいよ」

 

 食事が終わったけど、まだ雨止んでないか……でも何だか晴れそうな予感がする。クライヴも言ってたし、とりあえず食堂から出てちょっと休憩しようかしら。

 

あれ?

 総合窓口の人がだれかに説明をしている。新しい子かな?


「はい。ありがとうございました」


 鈴のような小さな声でお辞儀をしている子は小綺麗な服装で、アタシよりも背が低い女の子みたいだった。なんか表情暗いなあ。


「よろしくオレの名前はクライヴ。昨日から入寮して二階の角部屋に住んでるんだ。君は?」


 クライヴの存在に気づいてなくて、ビックリしてるわ。


「ヒャッ! あ、ボ、ボクの名前はモーガン。今来た所だから部屋はまだ決めてないんだ」


「えっ!男の子」

 

 嘘でしょ? こんな可愛い男の子がいるの?

 とりあえず第一印象は大事だし、クライヴにも良いとこ見せないと!


「アタシの名前はフィーネって言います。アタシもクライヴ君と同じで昨日から入寮しました。モーガン君よろしくね」

 

 どうクライヴ、アタシも可愛いところあるでしょう。

 はぁ! 似合わない事するなですって! コイツクライヴの頭の中どうなってるのよ!

 よし、今よ! モーガン君が見てない隙にクライヴの怪我した左の耳たぶを思いっきりつねってやったわ。


 モーガン君は不思議そうにしていたけど、クライヴがモーガン君を誘って部屋選びの話しをしているわ。

 そっか初めての男の子の入寮者だからクライヴも嬉しいのね。

 部屋を選んだ後はすっかり打ち解けちゃって。


「君付けなんでいらないよ。オレもモーガンって呼ぶからさ。コイツの事もフィーネって気軽に呼んでるし」

「そうそう、だからアタシもフィーネって呼んでねモーガン」

「わかったよ。クライヴにフィーネよろしくね」

 

 午後から雨曇も去っていき少しずつ晴れてきたわ。よし、これで買い物デートね。


 念の為にモーガンにも声をかけなくちゃ。色々買い物する物とかあるかもしれないし、三人で出かけるのも楽しそうよね。

 アタシはモーガンの部屋のドアをノックして、返事を待ってから部屋に入った。

 あっクライヴもいたんだ。


「あっクライヴ君も居たのね」


 何のその表情は、アタシだってまさかクライヴがいると思ってなくてテンパったのよ!


 するとモーガンが、突然で驚くようなことを聞いてきた。


「二人は仲が良いんだね。付き合っているの?」


 質問が急すぎない! ちょっと心の整理が……


「えっ……そ、その、つ、つっ、付き合うとか……

そんなのじゃ、なくって……その……あの……しょうがないからここしばらく一緒に居たから」


 考えがまとまらないわ。


「へぇー クライヴとフィーネは一緒に居たんだぁ」


 えっモーガンまだ聞くの? クライヴの前だと恥ずかしいんだけど……


「ちょ、ちょっと、違うの、その……一緒に居たと言うのは、王都までの旅の事で」


「二人で旅をしていたんだから仲が良いって事だよね。ボクは嫌いの人とは旅なんか出来ないと思うんだ」

 

 そうだけどぉ、モーガン察してよ。


「二人! あっ、二人……だけじゃ、なくって、その、他にも乗客もいて、それに旅って言っても二週間程度で、宿屋とかも一緒だったからモーガン君にはアタシ達が仲良く見えるんだと思うよ」


「そうなんだぁ。フィーネはクライヴと宿屋でも一緒に過ごす仲なんだね。それは仲良しと言うか付き合っているにはならないの?」


 モーガンちょっと待って、もうアタシ、無理だから、恥ずかしすぎてクライヴにバレるから。


「ア、アタシは、その、クライヴとは……クライヴの……そのぉ…………そぅ………………なって…………………………かなって思うけど……」


「大丈夫だよモーガン。オレとフィーネは何と言うかお互い認め合った敵……じゃなくて、命懸けの出来事を通して知り合った戦友みたいなもんだよ。だからお互い腹を割って話せると言うか、そんな感じだよ」


 えっ! どう言うことなのクライヴ!


「そうだったんだ。フィーネはクライヴとボクの時で話し方がガラリと変わるから、てっきり二人は付き合っているのかなぁって思ったんだ」


 話をしていたらいつの間にか外は快晴になっていて、みんなで買い物に出かけた。

 まずはアタシに優先してくれて西通り学生通りの雑貨屋を目指した。

 

 三人で話しながら歩いていると、えっ! 何この可愛い建物、凄い色んな物がある! えー悩んじゃうなぁ。


 この敷物良いなあ、このクッションも、衣装棚はこれぐらいいるわよね。   


 よし! アタシの部屋は優しいパステルカラーにしよう! えっといくらするのかなぁ………………あっ……アタシ所持金ゼロだった…………

 

 どうしよう入学金の事もあるし、あんまりクライヴに頼り過ぎるのもよくないわよね……でも欲しいなぁ…………クライヴに聞いてみてダメなら諦めようか…………


「クライヴ〜 アタシそう言えばお金無かったの忘れてたわぁ。クライヴお会計お願いね。出世払いで返すからさぁ」

 

 えっ支払ってくれるの?


「えっ!」

「えっ!」


 クライヴと店長さんが同じように驚いている。


「クライヴ大丈夫? 実はちょっとアタシのイメージ通りの家具があってさぁ、つい買っちゃった。でも重たいから郵送もしてもらう事にしたんだ」


 あっ! クライヴ本当に怒ってる。謝らないと……


「なにがつい買っちゃっただよ! この文無しが!」


「別にいいじゃん。クライヴがお金出してくれるんだし……」


 アタシが悪いけど、クライヴに怒られたら傷つくのよ……


「プッフフ、なにそれフィーネ。クライヴ大変だね。フハハ」


 モーガン、笑いごとじゃないわよ。どうしたら機嫌なおしてくれるかなあ? 三人で楽しく買い物って事ばかり考えていて、すっかりお金の事忘れちゃってた。はぁ、なんかダメダメだなぁ。


 学生寮に戻ると新しい入寮者の方が説明を受けていた。

 

 背が高い! 男の子? いや違う、だって胸がアタシより大きいんだもん。

 でもかっこいい人、女の子版騎士ってら感じだね。

 

「初めまして、ぼくの名前はリアナ・ヘンダーソン。訳あって王立学院分校に入学する事になり、こちらに入寮する事になった。よろしくね」


 えっぼく? なんか人間は不思議な生き物ね?

 女の子なのにぼくって言ってる。んーなんかよくわからないわ。


 とにかく初女の子友達ができるかなぁ。リアナさんと仲良くなるぞー

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