第4話 大友渚
グラウンドといっても、トラックから4、5メートル外れた場所に顔は埋まっている。
近づくと、肌が黄ばんでいるのが分かって気持ち悪い。
『本当にヤダ、吐きそう』先を行く翼くんにしがみつく。
今からでも翼くんに話したら、引き返してくれないかな?そんなことを言っても翼くんは、きっと思い止まってはくれない。
翼くんだって一言声をかければ気が済むはず、何かあれば全力で逃げればいい。
早く終わらせて、家に帰りたい、帰ったらマイちゃんに電話するんだ。
マイちゃんに休み時間会いに行ったら、早退したって、サヤちゃんが教えてくれた、帰ったら話しを聞いてもらおう。
親友の一大事なんだから、ちょっとくらい具合が悪くても、マイちゃんなら聞いてくれる。
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