第2話 とある日の話
ある夜
兄が消えたと連絡を受けた
兄の家に駆けつけると
お嫁の潤ちゃんがパジャマ姿でお出迎えしてくれた。
なんだろうこの異様な感じ。
呑気に珈琲をいれている。
兄は朝に突然入れ歯を外して会社に行きたくないと地団駄を踏んで、車で走り去ったそうだ。
笑っちゃいけない。
ここは真顔で聞かなくちゃ。
潤ちゃんは呆れていた。
仕方ないパパさんと2人で探そう。
とうとうみつけた海沿いの駐車場
4日目の徹夜にならなくてホッとした。
その後、潤ちゃんが突然いなくなった。
家族が減った。
それから数年後また兄が消えた。
潤ちゃんが居なくなった後の家はゴミだらけ。
母は何も言わずに座り込み部屋のゴミを片付けはじめた。
テーブルに潤ちゃんの手紙をみつけた。
潤ちゃんは最後まで優しかったんだね。
家族で手紙を囲み呆然と立ち尽くす。
人生はドラマ以上だ。
もう海沿いにはいない。
それから1か月
兄からかかってきたパパさん宛の電話。
「1000円振り込んでくれ」
それだけ言うと電話は切れた。
口座番号は?せんえんって・・・
どこにいるんだよアニキー!!
自分の人生の中で、まさか切れた電話に叫ぶ日が来ようとは思いもしなかっただろう。
明日は日曜日よし探しに行こう!
TVの星占い
今日のラッキーは道の駅。
320キロ離れた道の駅で発見。
足の爪の先黒くなってるよ。
なぜジャージを履いてるの?しかも横線ピンクだよ。
どーしてジャケット羽織っているの?
形から入るタイプですか?
お母さん泣いてるよ。人生はドラマだ。
思い出したら笑える嘘のようなホントの話
枯草たいこさんの繁忙日記 理香 @haru1nao
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★3 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
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