第014話 箱船難航

田村皇子>舒明天皇

( -ω-) ボクはスローライフしてたかったんだけどなぁ


蘇我蝦夷

(; °ㅂ°)φ 親父の遺した宿題が無理難題



舒明天皇の代になりました

蘇我馬子の後を継いだ蘇我蝦夷はヤマト百済連邦への

シフトを進めていきます


この連邦体制は建前上は連邦ですが最終目的は

半島百済領を放棄してヤマト人化する所にあります

連邦という過程を取る箱船計画です

両国人はいずれ混じり合うにしてもその過程で

ヤマト1国の中に2系統の王族と貴族を共存させる

という事でこれは立場の調整、領地の調整ともに

非常にバランスが難しい作業で難航を極めます



蘇我蝦夷

(; °ㅂ°)φ ヤマトは元から移民混合国家だしな

今までどおり できなくはない

でも国ひとつ丸ごとは規模がデカすぎる…



そしてこのプランには問題もありました


箱船計画はあくまでヤマト人側の物の見方であり

百済人がこれを望んだかというと必ずしも

そうでないという事です



ヤマトへの移民は前からずっとありました

これはその延長だという者、長引く戦乱から

ヤマト疎開を望む者、そういう者たちもいます


ただし過去の実績から見るとヤマト移民組は

相応の土地や役職を保障されるものの

西日本の土地はすでにヤマト貴族で定員に

なっており、東海や関東といった裏日本

(当時は太平洋側が裏です)だったり

山がちな土地だったりでそこを開拓する所

から始まります

特権階級から一躍開拓民です

それなら百済にしがみついたほうが良いと

考える者も多いのです


代々守り通してきた百済の地を放棄するのを

良しとしない者もいます

ヤマト支援の元、旧来の百済復興をまだ夢見る者も

います


また、百済国内の権力闘争で落ちぶれた

王族貴族はそれなりの待遇を保障されるヤマトを

再起の足がかりに利用して百済帰還を企む

者もいました


百済人側の意見や思惑がバラバラすぎました



そしてヤマトから持ちかけられたこの計画を

百済側は国家としてどう回答するか、

乗るか、蹴るかで意見が割れて百済国内は

政変が起きまくりました



蘇我蝦夷

(; °ㅂ°)φ ぜんっぜん進まない

うおーい 誰が手伝ってくれーい


舒明天皇

=3=3=3 腰がイタタタタ! 温泉行ってくる!


蘇我蝦夷

(; °ㅂ°)φ 誰が代わってくんないかな…



箱船計画は遅々として進みませんでした

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