第一章 彷徨える魂


「アッキーは、変わらないね〜。昔から、自分の気持ち抑え込んで。私とアッキーの仲じゃない。水臭いぞ。」


華奈の言葉に、秋彦は、スマホを取り出し、朝のLINEを彼女に見せた。


「じゃあ、これ、何だと思う?」


「何、これ.........地獄少女?」


LINEを見て、華奈が少し笑いながら、そう言った。

秋彦は、クスッと笑う。


「同じこと思ったか。」


「でもさ〜。何で、そんなLINEがアッキーに届くの?」


「知らん。」


「送り主は、誰よ?」


「知らん。」


素っ気なく答える秋彦に、華奈は、怒ったように言う。


「何よ〜!知らん、知らんって。」


「仕方ないだろ。本当に知らないんだから。」


ブスッとした顔で、そう言った秋彦に、華奈は、ニヤッと笑う。


「ねぇー、受け取りましたって、送ってみてよ。」


「やだよ。閻魔あいじゃあるまいし。」


「面白そうなのに。」


イヒヒと笑った華奈の頭を軽く叩くと、秋彦は、サッサと歩き出す。


「バーカ。」


「あっ、待ってよ!てか、話逸らしたでしょー!」


早足で歩いて行く秋彦の後を華奈は、走って駆けて行く。

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