露天風呂!

「あはは、死ぬかと思ったよ」

「あははって、ほんとに死んじゃったらどうするのよ」

「まあ、その時はその時みたいな」

私たちは、涼しい風に皮膚を撫でられながら、露天風呂に浸かっていた。

実際問題かなり焦った。

ふっつうに走馬灯見そうだったもん。

「依頼消化に来ましたけど、お風呂で頭打ってぽっくり逝っちゃいましたとか、洒落にならないからね?わかってるの?」

「わかってますって」

カロンさんは私をまっすぐ見つめながら言う。

こう言う時は、しっかり者なカロンさんであった。


「アヤさん、カロンさん! 来ちゃいました」

「大浴場飽きたからきた」

程なくして、二人が戻ってきたかと思うと、浴室に入ってくる。

「二人ともおかえりなさい。折角だし一緒に入りましょ」

「「はーい」」

二人は揃ってカロンさんに返事をすると、慣れた手つきで衣服を脱ぐと、掛け湯をしてお風呂に浸かる。

「「ふぅ…」」

二人とも肩までお湯に浸かると、目を閉じ、揃ってため息をつく。

みんな揃ってお風呂、久しぶりだなぁ。

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