お風呂♪お風呂♪(イオ&シュミカ)

「イオさん今日は随分テンション高いですね!」

「そう言うシュミカも、浮き足立っておるぞ?」

シュミカもイオも目を輝かせながら早足で、二階の大浴場へと続く階段を駆け上っていく。

「ケスティ式のお風呂は完成度が高いと有名じゃからな! これは即刻向かうしかあるまいて!」

「ええ、その通りです!」

二人は、冒険者の中でも珍しくかなりの温泉好きだった。

綺麗好きとはまた少し違って、純粋に温泉が好きなのだと言う。

二人は揃って暖簾を潜ると、浴場に走り込んだ。


「イオさん! ここ予想通りすごい良いです!」

「じゃな! 景色も抜群じゃ!」

シュミカとイオの二人は、浴室の硝子から見える、月明かりが庭を照らす光景に興奮して言う。

二人は、颯爽と掛け湯をして、暖かいお湯に身体を沈める。

「やっぱりアヤさんの目に狂いはありませんでしたね! 言っていた通り、最高の旅館です!」

「うむ。そこだけはアヤに感謝じゃな」

二人は肩までお湯に浸かり、外の景色を眺めながら呟く。

「相変わらず、イオさんはアヤさんに冷たいですね」

「そんなつもりはないがの」

ふふ、と二人は互いの顔を見合って、笑い合った。


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