「はい、みんな朝ごはんできたよ」

「「「はーい」」」

朝の一騒動から明け、イオちゃんが今日も美味しい朝ごはんを用意してくれていた。

「アヤ、パンの在庫がなくなったから、今日みんなで食べる分作ろ」

「あ、うん。わかった」

イオちゃんは、空になったバスケットを両手で抱えて見せてくれた。

「では今日は、みなさんでパン作りですね！」

「みんなで作るのは、少し久しぶりな気がするなぁ」

シュミカちゃんの嬉しそうな声とカロンさんの昔を思い出すような声が続いて聞こえてくる。

「あー、そうだね。前はイオちゃんと私でぱぱっとやっちゃったから」

言われてみれば、みんなでパンを作るのは結構久しぶりな気がする。

最近は、カロンさんとシュミカちゃんが外回りで、私とイオちゃんが店番のことが多かったからかな。

「じゃあ今日は楽しくみんなで、パンいっぱい作ろ！」

「うん、そうしよ」

「そうですね」

「ええ」

私がみんなに呼びかけると、イオちゃん、シュミカちゃん、カロンさんは同時に笑って、返事をした。

「「「「ふふふ」」」」

誰からともなく、私たちはくすくすと笑い合った。

こうして、急遽今日はみんなでパンを作る日になったのだった。

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