第3話 願いが叶わない理由

私が席に座っていると、大事な親友がやって来た。


「ねえねえ、夏樹」


「どうしたの由樹。

おかしい都市伝説なら私は聞かないわよ」


私はからかうように由樹に言った。


「おかしい都市伝説なんて話さないわよ。

私が言いたいのは、夏恋列車の事だよ。」


「あ〜、あの列車ね。

それがどうしたんだい?」


「何で願いが叶わないか知ってる?」


「あれは人が作りあげた迷信であって、そんなの信じたって願いなんて叶わないの。

私はそんなおかしな迷信じみたこと信じたくない。」


私はそう言った。

昔から自分は都市伝説とか、迷信とか絶対に信じたくなど無かった。

信じてるだけで馬鹿馬鹿しかった。


「でももしかしたらさあ、叶うかもしれないじゃん?

実績だって確かに出てるんだしさあ……。

本当に昔から夏樹はこういうの信じないよねえ。」


「でもさ、疑問があるんだけどね。」


「何?夏樹にしては珍しいね。

普段こういう話信じないのにねえ」


「願いが叶うってどんな時なんだろうねえ……。

別に信じてる訳じゃないんだけどね。」


「何かがあった時かな……」


「何かがねえ……」


「危機とか」


「こんな平和な世界に?

有り得ないって。」


「平和な世界だとしても、何かが必ず起こらないことはないんだよ夏樹?」


「そうだねえ」


悔しいけど納得してしまった。


これからどうなるんだろうか……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る