僕は僕なんだよ
あの後僕はすぐに担任へ女の子になった事を言いに行った。まあクラスメイトと同じような反応をされたのは言うまでもないだろう。
ちなみに「昼休み保健室に来なさい」と言われたので今は向かっている途中だ。
担任は男の先生なので嫌な予感しかしないが…まあ生徒に手を出したら教師生活終わりだろうし手は出してこないだろう…多分…
保健室に着いてすぐ、僕は服を脱がされた!
…あ、保健室の女の先生にね。ちゃんと僕も許可した。
「あらま、本当に女の子になってるわ」
「だから言ってるじゃないですか!」
と、僕は言った。全然信用してもらえなかったのでちょっとイラッとしてたので仕方ないよネ。まあこんな事すぐ信じれる方がすごいと思うんだけど。
それからしばらく、担任と保健室の先生が話合っていた。その間僕はと言うと…なんも考えず仏になっていた。
話し終えたのか担任と保健室の先生がこちらに向かってくる。
「あなたが女の子になったのは事実なのは分かったわ。でも心は男の子のまま…そう、今のあなたは社会的に見ればトランスジェンダーに分類されるわ!」っとドヤ顔で言ってきた。そんなもんとっくに知っとるわ!と言ってやりたかったがやめておいた。
「で、あなたはどうしたいの?」
「どうしたいって…え?」
「いやだから学校でのトイレの事と更衣室についてよ。あなたは身体は女の子になったけど記憶が前から女の子だったって書き換えられた訳でもなく、心が女の子になったわけでもないわ。」うーんたしかに。別に僕は男子トイレの大の所でするのはいいけどそれは他の男子が気になるよなぁ… 更衣室も同じくで…
「更衣室については僕だけ別室ってのは可能ですかね?トイレについては置いといて。」
「ならここに来て着替えなさい。ちゃんと仕切れるカーテンもあるし。トイレは…そうねぇ…」と保健室の先生は悩んでいた。すると空気と化していた担任が口を開いた
「多目的トイレはどうでしょう?今、この学校で使っている先生、生徒はいなかったはずです。」
なんでそれを思いつかなかったんかなぁ…
もうそれ以外選択肢ないね。それにしよう。
「そうしましょう」と僕は答えた。
「でも困ったわね…多目的トイレはHR棟の一階と化学棟の一階しかないのよ…」
「あ、自分化学科で1番階段と近いクラスなんで大丈夫です!」
「あ、そうだったわね。なら大丈夫ね!」
保健室の先生は笑顔で答えた。
「失礼しました。」
僕は保健室を出た。僕は担任と一緒に教室に帰っていた。担任はすごくいい先生だ。周りからの信頼も厚いであろう。顔は…んー?普通よりちょっと上くらいかな?そんな担任が突然話かけてきた。
「まさかお前が女の子になるなんてな」と笑いながら言ってきた。
「本当ですよ!なんで僕が女の子になるんですかね。お陰で友人からは襲われそうになるわクラスメイトから発情されるわで…」
「ハハハ!まあ自分はなった事ないから分からないけど慣れだよ!慣れ!」慣れでなんでも済むと思ってんのかな?とか思いつつハハハ…と適当に愛想笑いしていた。すると
「って言うか早川はなんで一人称が僕なんだい?」と聞かれた。いや理由なんかないんだけどなぁ…俺って言わないとおかしい?この年頃、俺って言わないと恥ずかしいのか?と思いつつ返答した。
「特に理由はないですよ。僕は僕です。はい。どこかおかしいですか?」
「いやいや!そんな事はないよ!ははは!
でもね…実を言うと俺はね…」
ん?なんか嫌な予感が…
「“僕っ娘”…好きなんだよね…」
「ひッ!」僕は背筋が凍りかけた。
「なーんてねー!ハハハ!」
いやなーんてねじゃねぇだろ!ガチトーンだったじゃん!怖ぇよ!なんで担任までこんな事言ってくんだよ!いくら僕が美少女だからと言ってこれはないだろ!なんでこんな男に言い寄られてんだよ!僕一応元男やぞ!
と内心絶叫しながら教室に向かった。
新キャラ紹介!!
担任(斉藤先生)
化学科2年の担任。
とてもいい先生で、生徒からは好かれており、同じ先生からの信頼も厚い。
僕っ娘が好きなのは本当なのだとか。
保健室の先生(乾先生)
保健室の先生を4年間やっている。見た目かなり若そう。年齢は内緒らしい。いつも眼鏡をかけている。女の子の足フェチなんだとか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます