悩み

僕はこれからどうしようとすごく悩んだ。

正直女体化については意外とすぐに受け入れれた。だが学校や母さんや親戚、友人その他諸々にはどう伝えるべきかで悩んでいた。

なので思いついた言い訳なんかを妄想していた。


エントリーNo.1

「実は僕…いや…私…女の子だったんだ!」

そもそも声帯も身長も変わってるしプールに普通に入っていたから無理。


エントリーNo.2

「転校生です!よろしくお願いします!」

却下。旧僕はどうすんだ。あと友人と0から友情を作り直すのもちょっとなぁ…


エントリーNo.3

「最近女装趣味に目覚めてな…」

着替えでバレる。うん


(やっぱりそのまま言うのがいいのかなぁぁぁぁ…)なんてベッドに転がりながら考えていると母さんが帰ってきた。


「病院行くよ〜」と一言。僕が女体化したことをそんなに重く受け取って無いようだ。

(なんかちょっと寂しいけどな)


僕は色々な病院を回って行った。

しかし残念(ではないかもしれないが)なことに僕は完璧に女の子になっていたのだ。

最後の病院を出ると母さんは

「アンタ、帰ったら婆さんと私と3人で家族会議するよ」と、

まぁ当然だろうなと思った。なんせ現状打開策がないのだ。いや現状じゃなくこれから一生涯かもしれない。

なので多分とりあえず帰って学校の事について話合うんだと思う。


数十分後 家


家にて、僕はすごく悩んでいる。どうするべきなのだろうか、迷う一方である。

転校するか、そのまま学校へ行くかの二択である。婆さんは「転校せずにこのまま学校に行った方がいいんじゃないの?」と言っていた。まぁ正直僕も転校したくないしね。一応僕は転校について母さんに聞いてみた。

「高校生だしそんな簡単に転校出来ないんじゃないの?」

母さんは「え?通信制か定時制に行けばいいじゃない」と答える。

相変わらず適当だな…と呆れていたのだが、

僕は転校はしたくないので、

「僕…このまま転校せずに学校に行ってもいいかな?」

少し返事が怖いところであったが母さんは

「ああそう、ならそうしなさい。」

いやむっちゃ適当やん

こうして、家族会議とは名ばかりのちょっとした話し合いは幕を閉じたのである。


明日明後日は土日で休日なので友人にこのことを連絡しようかとベッドの上でゴロゴロしながら迷っていた。

そしたら優希からメールがきていた。

優希(明日、家に行くねー お見舞いも兼ねて宿題のプリントあるからー!)

日向(わかったー)

って、ん?!これやばくね?!送った直後に気づいたけどこれもうバレるくね?!

ま…まぁいつかはバレるとしても…

まだ心の準備がぁ…なんて思ってたら眠っていた。


「おい…おーい…起きろー…日向ー…日向ちゃーん」

「いや日向ちゃんじゃねぇわ!!」と勢いよく起きると優希がいた。

「えっ…あのっ…えっと…その…」

「どうやら、本当に日向のようだね。」

「?!…どう言う基準で分かるの?!」

「野生の感…?いや友人の感みたいな感じかなー」とか適当な事言ってやがる。

来るのは知っていたが、何故僕の家にもういるのかを聞いてみた。

「お義母様がいれてくださったんですわーオホホホ」

なんかいきなりオネェ口調になったな…

あとお義母様はやめい!と言ってやりたかった。が、突如僕は彼に顎クイ?なるものをされたのだ。

「え、ちょ…おま…これ男が女にやるやつだよな…」

「そんなことは今はどうでもいいさ…しかも今の日向は女の子だからね。」

「?!…いや…あのぉ…本当に怖いんでやめてもらえますか?!」

すると優希は話を全く聞かずに

「やっと合法的に交際ができる…!」と嬉しそうに舌なめずりをしていた。

ってかえぇっ!僕そんな風に見られてたの?!いや怖いんですけど、超怖いんですけど

その告白(?)と同時に優希は唇を近づけてくる。

(え…俺このままコイツとキスしちゃうの…?そんなの嫌だ!初めては女の子がいい!)

「やめろやボケぇぇぇぇ!!!」

優希のほっぺたを引っ叩いた。


「いや超いってぇぇぇんですけどぉぉ!!

ちょっと揶揄ってみただけじゃん!!」

優希はほっぺたを真っ赤にして涙目で叫んだ。対する僕も、

「おめぇが悪りぃんだろこの変態!!ど変態!!僕がいくら可愛くてもいきなり襲ってきて揶揄っただけってそりゃねぇだろうがよぉぉぉぉ!!!」僕はそう言い放った。優希は何も言わなくなった。


(……こう言う時ってどうすればいいんだ…?)

すると優希が

「あ…あの……ごめんな?日向」

「う…うん…僕もちょっと言い過ぎたよ」

流石に優希も反省したようだ。まぁ僕もちょっと言いすぎたしな…

「だからさ…」

「ん?」

「一回だけ襲わして!」

「よしかかってこいド変態が、さっきみたいに手加減はしねぇ!再起不能にしてやるよ!」その後、優希の姿を見たものはいないと言う。

「生きとるわ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る