第90話 輝くオーロラと雪原の主

 フローズン雪原にいるヒビキたちが調査を続けていると、

「誰かわしを助けてくれ!」

イエティが雪女におそわれている光景を目撃もくげきした。

「雪女は、別名としてユキムスメ、ユキオナゴ、ユキジョロウ、ユキアネサ、雪オンバ、雪ンバ、雪降りばばあとも呼ばれる。ツララオンナ、カネコリムスメ、シガマニョウボウなど、氷柱に結びつけて呼ばれることも多い」

「行こう!」

「うん!」

現場に向かうと、雪女にとらわれたイエティの救出作戦が始まった。

 すると、雪あられがってきた。

「僕がみんなを守って見せる!」

ヒビキは、サファイアのマジカルジュエルを魔法まほうの筆にセット。それを仲間たちに向けてると、

「クリアーリフレクション!」

ヒビキたちの周りに結界ができ、ダメージを最小限におさえた。

「ドド、行くよ!」

「本番はまだまだこれから!」

ミッケとリンリンは力を合わせて、

「ダッシュでズドーン!」

「フレアブレイズ!」

ドドとタンタンの魔法によって、雪女を倒した。

「イエティは、シェルパ族の言葉で岩を意味する"Yah"と動物を意味する"Teh"が語源である。現地では伝承としてその存在が伝えられていたが、一八八七年、イギリスのウォーデル大佐が足跡あしあとを発見したことで世界に知られるようになった。シェルパ族以外の言葉では、おおむね、チベット仏教圏と一致する地域に同一種の物語が広まっており、ブータンやシッキムではメギュ、チベットのラサやチャンタンではテモ、東チベット及びネパールのムスタンやトルボではメテ、と国や地域ごとに呼称が異なる。その後、実物を目撃したとの報告もあり、各国より何度となく探査隊が派遣はけんされている。現地では巨大でヤクを襲うズーティ、二メートルほどの大きさでナキウサギを捕食ほしょくするミィティなど数種類の呼び名がある。このうちズーティについては、ヒグマのことを指しているのではないかといわれる。 シェルパのセン テンシンがチャンボチェで目撃したイエティの体つきはずんぐりして類人猿るいじんえんに似ており、背の高さは百六十センチメートルほど。せき褐色かっしょくまたは灰褐色の短くてかたい毛におおわれ、かたのあたりの毛はやや長い。頭は大きく、とう頂部ちょうぶとがり、耳は小さく、顔には毛はない。口は大きく、歯(は)は大きいが尖ったきばはない。二足歩行をしているが、急ぐ時や岩を登るときには四足歩行も行う。足は大きく、はない。伝承では、イエティは風のようなもので音はしても姿かたちは見えず、イエティを見ると病気になると言われている。よく、汚れた雪男と誤称ごしょうされ、背の高い白い毛皮の動物とされてしまう。登山家のラインホルト・メスナーによるとイエティはシェルパが用いた名称イェーテーまたはメーテーに由来するとされる」

「わしを助けてくれてありがとう!名前はエスキモーだ!」

エスキモーはヒビキたちに挨拶あいさつすると、

「あれを見て!」

「オーロラだ!」

「オーロラは、女神の名に由来するオーロラは古代から古文書や伝承に残されており、日本でも観測されている。近代に入ってからは両極の探検家がその存在を広く知らしめた。オーロラの研究は電磁気学でんじきがくの発展とともに進歩した。発生原理は、太陽風のプラズマが地球の磁力線に沿って高速で降下こうかし大気の酸素さんそ原子げんし窒素ちっそ原子げんしを励起することによって発光すると考えられているが、その詳細しょうさいにはいまだ不明な点が多い。光以外にも各種電磁波や電流と磁場、熱などが出る。音を発しているかどうかには議論がある。両極点の近傍きんぽうではむしろ見られず、オーロラ帯という楕円上だえんじょうの地域で見られやすい。南極と北極で形や光が似通う性質があり、これを共役性という。地球以外の惑星でも地磁気と大気があれば出現する。人が地球上から目視できるオーロラの色には、 主に青や緑、赤があげられる。さらに状況さえ再現すれば、人工的にオーロラを出すこともできる」

夜空にオーロラがかかってきた。

「すごくきれいだね!」

「ここは、オーロラがよく見える!」

すると、

「すいません、リボーンマウンテンへの道を通してください!」

「わしはここを守る主だ。リボーンマウンテンへの道を進むのであれば、ここを通るがいい」

「ありがとうございます!」

フローズン雪原の主であるエスキモーのはからいで、ヒビキたちのためにリボーンマウンテンへの道が開通した。

「では、健闘けんとういのる」

「はい!」

こうして、ヒビキたちはリボーンマウンテンへと向かうのであった。

 一方その頃、

「忠告しておく。俺のいるところへとたどり着くには、そう簡単にいかないことを…」

リボーンマウンテンの頂上では、アラシが待ち構えている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る