第86話 リボーンマウンテンに向けて

 次のクリスタルの情報を求めて、ヒビキたちはトリップ号にもどってきた。

「ねえ、みんな!よく聞いて!」

「次のクリスタルのありかが見つかったよ!」

「その名も、マウンテン地方!」

「どんなところなの?」

「その名の通り、ニュートピアで一番高い山のリボーンマウンテンがそびえたっているんだって!」

「てっぺんから見上げた景色は、どんな風になっているのだろう?」

「今からワクワクするね」

バニラとココアは、マウンテン地方について語る。

 すると、

「山の天気は変わりやすいわよ。高ければ高いほど気温が低くなるの」

「くれぐれも体調管理には気を付けて!」

ゼルコバ博士とリアは、リボーンマウンテンの頂点ちょうてんを目指すことになるヒビキたちにアドバイスを送った。

「ちゅぴ!」

「ちゅる!」

そんな中、

「あれは…」

「天の川だ!」

「天の川は、東アジアの神話では夜空の光の帯を、川と見ている。一方、ギリシャ神話では、これをちちと見ている。それが継承され英語圏でもミルキーウェイと言うようになった。この光の帯は天球を一周しており、恒星こうせいとともに日周運動を行っている。日本では、夏と冬に天の川が南北に頭の上をえる位置に来る。これをまたいで夏には夏の大三角が、冬には冬の大三角が見える。他の星も天の川の周辺に多いので、夏と冬の夜空はにぎやかになる。現在では天の川やMilky Wayという言葉で、天球上の帯だけでなく、地球を含む星の集団、つまり天のがわ銀河ぎんがを指すこともある」

チララとコロンは、天の川を発見した。

「今からワクワクしている!」

「そこでも、光りかがやく場所があるかもしれない!」

バニラとココアは、チララとコロンが見ている天の川にヒントを示した。

「準備はいいか?」

「はい!」

「さあ、出発だ!」

ヒビキたちを乗せたトリップ号は、インディゴ地方へと飛び立っていった。

 一方その頃、

「ここが、リボーンマウンテンの山頂か…」

アラシは、リボーンマウンテンの山頂でテントを張っていた。

「さて、ご飯を食べようか…」

すると、アラシは食事をとろうとする。

魔王まおうが俺に残したレシピ、それを作っておくか…」

まずは、ジャガイモ・ニンジン・タマネギを食べやすい大きさに切る。

「下処理をわすれずに…」

次に、シカ肉も同様に切る。

「そこにトマトピューレとすりおろしたビートを加えて…」

なべに具材と、しおコショウやバターといった調味料を加えて煮込にこみ、

「料理はできた。さあ、食べようか」

と、アラシはボルシチというロシアの伝統料理を作ったのであった。

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