第42話 星が降ってきた

 「助けて…」

突然とつぜんとどいてきた声の主を探してヒビキたちがハミングタウンを探索していると、

「ちゅぴ!」

「あれは流れ星だ!」

「流星の元になる小天体は、ごく小さな宇宙うちゅうじんから、数センチメートル以上ある小石のようなものまで様々な大きさがある。こうした天体が地球の大気に数十キロメートル毎秒というもうスピードで突入し、上層大気の分子と衝突しょうとつしてプラズマ化したガスが発光する。これが地上から流星として観測される。通常、流星は地上より百五十キロメートルから百キロメートル程度ていどの高さの下部熱圏で光り始め、七十キロメートルから五十キロメートルの高さの中間圏で消滅しょうめつする。しかし、元の小天体が特に大きい場合などには、燃えきずに隕石いんせきとして地上に達することがある。なお、見た目に消滅する場合にも流星塵として地球に降り注いでいる。明るさがマイナス三等からマイナス四等程度よりも明るい流星は、火球と呼ばれる。中には満月より明るい光を放ち、夜空全体を一瞬いっしゅん閃光せんこうのように明るくするものもある。流星を観測する方法としては、流星電波観測、流星眼視観測、流星写真観測、流星TV観測がある」

空に流れ星がっている光景を目撃もくげきした。

「そこに何かがあるかもしれない!」

「行ってみよう!」

ヒビキとチララが現場に向かうと、

「助けて…!」

「声が聞こえてくる!」

「その主が近くにいるかも!」

声の主が近くにいることを察知した。

「急ごう!」

「うん!」

現場へと向かうと、白いチンチラが倒れていた。

「みんなに伝えなくちゃ!」

チララの知らせを受け、仲間たちがけつけてきた。

「早く助けなきゃ!」

「ケンタ、出番だよ!」

ケンタは、エメラルドのマジカルジュエルを魔法まほうの筆にセット。それをモンスターに向けてると、

「ヒーリング・キュア―!」

ナツが持っている傷をいやす魔法によって、白いチンチラのケガは回復した。

「ほな、これ食べて!」

ダイ大将は白いチンチラに食料を与えると、

「ちゅる!」

「元気になった!」

白いチンチラは健康になった。

「チンチラは、体長約二十五センチメートル、尾長約十八センチメートル、体重約五百グラムである。耳介やは長い。毛衣はぎん灰色はいいろである。標高約八百メートルの地域に生息する。山地の岩場にオス、メスと子どもが集まり集団生活をしている。食性は植物食で、草本、木本の根、コケなどを食べる。捕食者ほしょくしゃはクルペオギツネやフクロウ類Bubo magellanicusが挙げられる。妊娠にんしん期間きかんは百十一日である。一回に約三匹のようじゅうを産む。野生下での寿命じゅみょうは六年の例がある。飼育下しいくかでの寿命は十五年で、二十年以上に達することもある」

「みんな、助けてくれてありがとう!私はコロン、チララの実の姉よ!」

「チララに家族がいたとは!」

「そう!」

ヒビキたちは驚きを隠せずにいたが、

「僕は、空の国から来た名波響樹。そちらは、パートナーのチララだ」

「ちゅぴ!」

「僕の名前は、風間健太。こちらがパートナーのナツだよ」

「よろしくね!」

「私は、桃宮ももみやサクラ!こっちはパートナーのラビカよ!」

「どうも!」

「うちはプロの料理人、飯塚いいづか大輔だいすけや!ほな、ダイ大将と呼んでや!」

「僕はミッケ!こっちはパートナーのドドだよ!」

「よドドしく!」

「あたしは、チョウ・リンリン。こちらにいるのが、パートナーのタンタンよ」

「よろしく」

と、自己紹介した。

「ねえ、お姉ちゃん。ボクと一緒に旅をしようよ!」

「そうね、二人そろうと何もこわくないのだから」

こうして、チララとコロンは再会を果たした。

 一方その頃、タビビトは自分の部屋のパソコンのモニターを通して、ニュートピアの様子を見ていた。

「ハミングタウンを活性化することが、次のとびらを開けるカギとなる」

タビビトは、ヒビキたちにこんなメッセージを送ったのであった。

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