第40話 世界樹とランドツリー

 ヒビキたちが天空の島にたどり着くと、

「待ってたのじゃ!」

長老ちょうろうが待っていた。

「どうじゃい?クリスタルは見つけたのじゃ?」

「はい!」

「グリーン地方で、緑のクリスタルを見つけたよ!」

「これはよかったのじゃ!」

それから、ヒビキたちは世界樹のいずみへと向かう。

「さあ、クリスタルを使うのじゃ!」

「ちゅぴ!」

チララが緑のクリスタルを使うと、

「大きくなれ!」

「えいっ!」

草木の妖精ようせいの力で、世界樹は大きくなった。

「もっと大きくするためにも、これからも頑張がんばるのじゃよ!」

「はい!」

「私も応援おうえんしているわ!」

長老と草木の妖精は、ヒビキたちにエールを送った。

 それから、ランドツリーにもどってくると、

「あなたたちのこと、ずっと待っていましたよ」

「この声は…」

「女神さま!」

「その通りです。私は世界樹からここにやってきました」

突然とつぜん、ランドツリーから女神さまが現れた。

「ついに、ここを見つけたのですね」

「はい!」

「そうなのですか…。私の命そのものを見出すことができて、本当によかったですね」

「やっと外に出られたんだね」

「そうです。今までは精神体でしたのから…」

女神さまにとって、ランドツリーは生きる力となっているのだ。

「そういえば、ここと世界樹はつながっているのです」

「これは新発見だ!」

「世界樹はニュートピアの平和を、ランドツリーは空の国、つまり人間の世界の平和をそれぞれ守っているのです。もしこれがれてしまうことが起こってしまいますと、世界は破滅はめつしてしまいますから」

「だから、世界樹とランドツリーを守らなければならないのか…」

「ヒビキさんのおっしゃる通りです」

世界樹とランドツリーによって、世界の平和が守られていることが証明された。

「言葉も、しっかり話せるんだね」

「そうです。これもあなたたちのおかげです」

クリスタルを三つ集まったことで、女神さまは直接話せるようになったのだ。そう、クリスタルは女神さまのエネルギーとなっているのだ。

「みなさんの今後の活躍かつやくを心からおいのり申し上げます。では、私はこれで失礼いたします…」

女神さまがその場を去っていくと、

「世界樹とランドツリーは、深いつながりがあったとは!」

「二つの大きな木は、こんな役割があったんだね!」

ヒビキとチララはこう思い、グリーン地方での調査を終えるのであった。

 一方その頃、アラシはハミングタウンにいた。

「忠告しておく。もうすぐ流れ星が来ることを…」

アラシはこう言い残して、どこかへと去っていった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る