第39話 グリーン地方のクリスタル

 ヒビキたちは、グリーン地方のクリスタルがひそんでいるランドツリーにたどり着いた。

「よくここまで来たのか…」

そこに、アラシが待っていた。

「どうしてここにいる!?」

「その話はあとだ。今日はこいつを連れてきた」

すると、アラシによってぬしモンスターが現れた。

「これは、ケルベロスだ!」

「ケルベロスは、その名は底無し穴のれいを意味する。ラテン語読みはケルベルス、英語読みはサーベラスである。 テューポーンとエキドナの息子で、オルトロス、ヒュドラー、キマイラ、スピンクス、ネメアーの獅子しし、不死の百頭竜ひゃくとうりゅう、プロメーテウスの肝臓かんぞうくraらう不死のワシ、パイア、金羊毛の守護竜といった怪物たちと兄弟である。冥府めいふの入り口を守護しゅごする番犬である。ヘーシオドスは『しん統記とうき』の中で、五十の首を持ち、青銅せいどうの声でえる恐るべき猛犬もうけんとしてえがいているが、普通は三つの頭を持つ犬というのがケルベロスの一般像いっぱんぞうであり、文献ぶんけんによって多少の差異さいはあるが、主に三つ首で、竜のへびのたてがみを持つ巨大な犬や獅子の姿で描かれる。またハーデースに対して忠実で、ヘーシオドスは死者のたましい冥界めいかいにやって来る場合にはそのまま冥界へ通すが、冥界からげ出そうとする亡者はらえてり食うと述べている。これが地獄じごくの番犬といわれる由来である。神話におけるエピソードは多くないが、ヘーラクレースがケルベロスを捕えて地上に連れ出した話は有名である。この際にケルベロスは太陽の光に驚いて吠え、飛び散った唾液だえきから猛毒もうどく植物しょくぶつであるトリカブトが発生したという話も残っている。普段は三つの頭が一つずつ交代で眠り、残る二つの頭で常に見張りをしているが、竪琴たてごとの名手オルペウスが死んだ恋人こいびとエウリュディケーをって冥界を訪れたとき、ケルベロスはオルペウスの奏でる竪琴の美しい音色によって全ての頭が眠らされている。また、あまい物が大好きで、蜂蜜はちみつ芥子からしこなを練って焼いた菓子かしを与えれば、それを食べている間に目の前を通過することが出来る。アイネイアースを連れたクーマイのシビュレーや、ペルセポネーに美を分けて貰いに行ったプシューケーはこの方法でケルベロスをやり過ごした。その後この菓子はカローンへのわたし賃にもなっている。ただし、プシューケーが冥界にやってきた際、カローンに渡したのはオボロス銅貨、ケルベロスに食べさせたのは堅パン、シビュレーが食べさせたのは睡眠薬入りの酒にひたしたパンだともいわれる。そして、後にこのことから厄介やっかいな相手を懐柔かいじゅうする賄賂わいろの意でケルベロスにパンを与えるという言葉が生まれた。ダンテの『神曲・地獄篇』では、貪食者どんしょくしゃの地獄において罪人を引きく姿が描かれた」

今回のぬしは、ケルベロスだ。

「勇気と友情があれば、何でもできる!」

クリスタルをかけて、ヒビキたちとケルベロスによる戦いが始まった。

「僕がみんなを守って見せる!」

「ドド、行くよ!」

「クリアーリフレクション!」

「みんなを応援おうえん!」

チララとドドで仲間をサポートし、

「決めるなら、今しかない!」

「本番はまだまだこれから!」

「ジュエリーレイン!」

「フレアブレイズ!」

チララとタンタンによって、ケルベロスにダメージを与えた。

 そして、

「みんなの力よ、ここにつどえ!」

ヒビキ、ミッケ、リンリンは力を合わせていく。

「トリプル・カラフル・ストリーム!」

息をそろえて魔法まほうの筆をると、ケルベロスの撃退げきたいに成功した。

 「ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」

と、チララはクリスタルのありかに察知。そこにたどり着くと、

「キャッチ!」

とクリスタルの回収に成功する。

「これは、緑のクリスタルだ!」

すると、緑のクリスタルから妖精ようせいが現れた。

「私は、草木の妖精!ここを守っているの」

草木の妖精は、グリーン地方の守り神となっているのだ。

そして、草木の妖精が魔法を使ってきた。

「またあのおやしろだ!」

「来た!」

ランドツリーに、天空の島へと通じるお社が出てきた。

「さあ、行きましょう」

ヒビキたちは、お社の光に導かれて天空の島へと向かうのであった。

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