第7話 新たな仲間は人気アイドル

 ヒビキたちを乗せたトリップ号は、四季の花畑にたどり着いた。

「色とりどりの花がいっぱい!」

「まるで花園にいる気分だ」

トリップ号からりると、そこは一面きれいな花でいろどられていた。

 すると、

「あれ?誰かいるわ」

「しかも、女の子だ!」

ヒビキとラビカは、ヒビキと同い年の女の子が倒れているのに気付いた。

「起きて!」

「ここは、ニュートピアだ!現実とはちがう世界になっている!」

ヒビキとラビカが声をかけてみると、女の子は目を覚ました。

「びっくりしたわ…。ここが現実世界ではないとは…」

女の子は、ニュートピアの光景に驚いた様子。

「私は、桃宮ももみやサクラ。若者たちに有名なアイドルよ。ところで、あなたたちの名前は?」

「僕は、空の国から来た名波響樹。そちらは、パートナーのチララだ」

「ちゅぴ!」

「僕の名前は、風間健太。こちらがパートナーのナツ」

「よろしくね!」

ラビカが、サクラのもとに近づいてくる。

「来るわ!」

「力が、みなぎる!」

ラビカとサクラの間に、不思議なエネルギーを感じた。そこから、魔法まほうの筆が出てきた。

「これで、私も魔法が使えるわ!」

「あと、これもあげる!」

すると、ラビカはサクラにあるものをわたす。

「これは、ピンクにかがやくルビーのマジカルジュエルよ!」

「天然ルビーは産地がアジアにかたよっていて欧米おうべいでは採れないうえに、産地においても宝石ほうせきにできる美しい石が採れる場所は極めて限定されている。また、大きな石は産出量も少ない。かつては宝石の中で最も貴重とされ、ダイヤモンドの研磨法けんまほうが発見されてからも、火炎溶融法かえんようゆうほうによる人工合成ができるまで、ダイヤモンドに次ぐ宝石としてあつかわれた。名前の由来はラテン語で赤を意味する『ルベウス』ある。コランダムで赤色のものをルビーと呼び、透明とうめいから不透明まで存在する。透明感が高く、インクルージョンの少ない物が高価である。不純物のちがいでコランダムの色が変わり、不純物のクロムが一パーセントほど混入すると、い赤のルビーとなる。鉄やチタンが入ると青のサファイアとなり、クロムがごくわずかしかないうすい赤のものはピンクサファイアだ。クロムの含有がんゆう割合わりあい一パーセント以内という数値が、自然界で希少きしょうな状況でしか起こらないため、天然ルビーが貴重とされる。クロムが増えるたび色は濃い赤から黒くなり、価値も下がる。さらに五パーセント以上だと、エメリーという灰色の工業用こうぎょうよう研磨剤けんまざいになり、価値は激減する」

「ありがとう!」

サクラは、ルビーのマジカルジュエルを手に入れた。

「サクラ、君にお願いがある」

やみの力からニュートピアを守るため、一緒に冒険ぼうけんの旅に出てほしい!」

その後、ヒビキとチララはあるお願いをする。

「私も力になりたいと思っているの!だから、喜んで受け入れるわ!」

「ありがとう!」

こうして、サクラはヒビキたちの仲間になった。

 その後、

「また新たな機能が追加されたわ!」

トリップ号に戻ると、リアが待っていた。

「その名も、カメラ機能!シャッターチャンスが来たら、すぐさま撮影さつえいよ!」

ヒビキとケンタのスマートフォンに、カメラ機能が追加された。

「あと、あなたにこれをあげるわ!」

そして、サクラにスマートフォンが支給された。

「そうね、みんながいればこわくないのだから!」

サクラは、決意を新たにするのであった。

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