第6話 ピンクのウサギを助けて!

 真夜中のそよ風高原を調査するヒビキたち。

「助けて、早く!」

「あそこに何かいる!」

すると、ピンクのウサギがラフレシアのモンスターにとらわれている光景を目撃もくげきした。

「ラフレシアは、多肉質の大形の花をつけるものが多く、中でもラフレシア・アルノルディイ Rafflesia arnoldiiの花は直径九十センチメートルほどにも達し、世界最大の花としてよく知られている。この花の花粉かふんを運んでいるのは死肉やじゅうふん繁殖はんしょくするクロバエ科のオビキンバエ属などのハエであり、死肉に似た色彩しきさいや質感のみならず、み取り便所のにおいにたとえられる腐臭ふしゅうを発し、送粉者を誘引ゆういんする。ブドウ科植物の根に寄生し、本体は寄主組織内に食い込んだごく微細びさいな糸状の細胞列さいぼうぶんれつからなり、ここから直接花を出す。くき、根、葉はない。花は雄花おばな雌花めばなに分かれており、雄花のやくからは粘液ねんえきに包まれてクリーム状になった花粉が出て、花のおくに入り込んだハエの背面に付着する。このハエが雌花に誘引されて花の奥に入り込み、雌しべの柱頭に背中がれると受粉が成立する。花弁はなびら発泡はっぽうスチロールのような質感で、むとかわいたようなパキパキという音を立てる」

「ぐっ!」

「うわっ!」

そこから、きついにおいを放ってきた。

「お願いだから、早く!」

「今助けるから!」

ヒビキたちは、ラフレシアのモンスターとの戦いに挑む。

「ここからは、僕の出番!」

ケンタは、エメラルドのマジカルジュエルを魔法まほうの筆にセット。それをモンスターに向けてると、

「そよ風シュート!」

ナツの魔法によって、モンスターを撃退することに成功した。

 「助けてくれてありがとう…」

ピンクのウサギの救出に成功したが、ラフレシアのモンスターによる刺激しげきしゅうが残ってしまい、倒れこんだ。

「早く助けなきゃ!」

「ケンタ、出番だよ!」

ケンタは、エメラルドのマジカルジュエルを魔法の筆にセット。それをモンスターに向けて振ると、

「ヒーリング・キュア―!」

ナツが持っている傷をいやす魔法によって、ピンクのウサギは元気になった。

「ウサギは、現在の分類では、ウサギ亜科には全ての現生ウサギ科を含めるが、かつては一部を含めない分類もあった。ウサギ目はウサギ科以外に、トピック科と絶滅ぜつめつしたプロラグスなどをふくむ。全身が柔らかい体毛でおおわれている小型こがたけものである。最大種はヤブノウサギで体長 約六十メートルである。毛色は品種改良もあって色も長さも多彩である。多くの種の体毛の色彩は、背面は褐色かっしょく・灰色・黒・白・茶色・赤茶色・ぶち模様などで、腹面はたん褐色かっしょくや白である。他の獣と比しての特徴としては、耳介が大型なことがげられる。ウサギ目内では耳介があまり発達していない種でも、他の哺乳ほにゅうもうの分類群との比較ひかくにおいては耳介比率が大きいといえる。音や風のするほうへ耳の正面が向くよう、耳介を動かすことができる。また、毛細もうさい血管けっかんけて見えるこの大きな耳介を風にあてることで体温調節に役立てるともいう。は頭部の上部側面にあり広い視野を確保することができ、夜間や薄明はくめい薄暮はくぼの活動に適している。はなには縦に割れ目があり、上部の皮膚ひふを可動させることで鼻孔びこうを開閉することができる。門歯もんしは発達し、一生伸びつづける。かつてはこの門歯の特徴とくちょうをもってネズミと同じげっ歯目しもくの中に位置づけられていた。しかし、上顎じょうかくの門歯の裏側うらがわ楔形くさびがたの門歯があるものをウサギ目として独立した目分類がなされるようになった。かつてネズミの仲間と分類されていたように、肉食であるネコやイヌとはことなる点が多く、多くの種のウサギの足の裏には肉球はなく、あつ(あつ)くやわらかい体毛が生えている。前肢ぜんしよりも後肢が長く、跳躍走ちょうやくそうに適している。前肢の指は五本、後肢の趾は四本で、指趾ししにはつめが発達する。体全体は丸みを帯び、尻尾しっぽは短い。盲腸は長い。ストレスには非常に弱く、絶えず周囲を警戒している。草原や半砂漠はんさばく地帯ちたい、雪原、森林、湿原しつげんなどに生息する。アナウサギは地中に複雑な巣穴をって集団で生活する。縄張なわばり意識は比較的強く、顎下がっか臭腺しゅうせんをこすりつける事で臭いをつけてテリトリーを主張する。ノウサギは穴での生活はしない。食性は植物食で、草や木の葉、樹皮、果実などを食べる。一部の野生種は昆虫こんちゅうなども食べるという。カイウサギであれば、屋外のアリなどもめながら食べる。胎生たいせいである。ネコなどと同じく、交尾こうび排卵はいらんが誘発される交尾排卵動物である。妊娠にんしん期間きかんは最長がユキウサギの約五十日で、多くの種は約三十五日である。アナウサギは周年しゅうねん繁殖はんしょく動物どうぶつに分類され、年中繁殖することが可能で、多産で繁殖力が高い動物である。ノウサギは春先から秋まで、長期的なゆるい繁殖期を持っている。天敵はキツネをはじめ小〜中型の肉食獣、猛禽類もうきんるいである。種類にもよるが、時速約七十キロメートルで走ることができるという。声帯を持たないため滅多めった(めった)に鳴く事はないが、代わりに非言語コミュニケーションを用いる。代表的なものは発達した後脚を地面に強く打ち付けるスタンピングで、その主な動機は天敵が接近せっきんした場合に仲間に警戒をうながすためであるが、不快ふかいな感情を表す際にもこの行動をとる事がある。ウサギの唾液だえきには、衛生状態を保つ成分が含まれている。顔を前脚で覆うようにでたり耳を撫でる仕草をみかけるが、前脚に予め付着させておいた自らの唾液を目的の部位全体に行きわたらせる事で衛生状態を保っているのである。特徴的な長い耳に代表されるようにひいでた聴力を持つ一方で、視力にはおとり、食物を食べる時に安全性を確認する場合も、視覚より嗅覚きゅうかく駆使くしする。ニンジンなどの根菜を食べるイメージがあるが、糖分とうぶんが高く自然界では食べない。飼育しいく環境下かんきょうかで少量与えられる程度である。主に食べるのはチモシーなどの牧草ぼくそうであるが、チモシーにアレルギーを起こす人が居るので、時々飼育で問題になる。時折、背を丸めて直接ちょくせつ肛門こうもんに口を持っていき、口をモグモグとする行動を観察できるが、これはしょくふん(ふん)行動こうどうといい、未消化になった植物しょくぶつ繊維せんいとうふくんだ糞を再度食べて消化と栄養の再吸収を促す行為こういであり、異常行動ではない。捕食ほしょくされる側である草食動物のため、いえいする場合もその本能が残存しており、部屋の目立った場所に出ず、カーテンの裏側、つくえの下、部屋のすみなどに陣取る事が多い。ウサギはデリケートな生き物で、ペット飼育されているウサギにはストレスを感じた時にまれに自分の体毛をむしり取る行動が見られるが、ほかのペット動物でもありうる事である。前歯が伸び続ける事も手伝い、家飼いする時、屋内のコードというコードを片っぱしからかじってしまうことも多い。たたみ、木材家具に至ってはそのものを食べてしまうこともある。特に家電製品のコード類は感電のおそれもあるため、なるべく手の届かないところに設置すべきである。排泄はいせつ場所ばしょは、きれい好きのため、きちんとしつければ、特定の場所で排泄を行うようになる。隅で隠れられる場所に排泄場所を置くとよい」

「助けてくれて、本当にありがとう!私の名前はラビカよ!よろしくね!」

「僕は、空の国から来た名波響樹。そちらは、パートナーのチララだ」

「ちゅぴ!」

「僕の名前は、風間健太。こちらがパートナーのナツ」

「よろしくね!」

「みんな、よろしくね」

ラビカは、ヒビキたちに挨拶あいさつした。

 その後、トリップ号にもどると、

「ただいま!」

「おかえりなさい。そうそう、新たなアプリを開発したわ」

「それが、救出した住民をハミングタウンに転送するアプリだ!」

ヒビキとケンタは、スマートフォンに住民転送アプリをインストールする。

「まだ多くの住民がモンスターにとらわれている。それを救出したら、このアプリを使ってほしい」

「はい!」

すると、

「クリスタルの気配けはいを感じた!」

チララは、クリスタルのありかを察知した。

「場所は、四季の花畑だ!」

「了解!さあ、出発よ!」

「準備はいいか?」

「はい!」

ヒビキたちを乗せたトリップ号は、四季の花畑へと飛び立っていった。

 一方その頃、

「ここは、どこなの…?」

四季の花畑に、一人の少女が迷い込んできた。

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