第3話 未来からやってきた空飛ぶ船

 天空の島からハミングタウンにもどってきたヒビキとチララ。

「まずは旅の仲間を探さなきゃ!」

「しかし、どうすればいいのかわからない…」

旅を共にする仲間についてなやんでいるヒビキとチララ。

 そんな中、

「おーい!」

「見つけたわ!」

ヒビキとチララがいるハミングタウンのおやしろの前に、空飛ぶ船が現れた。

「さあ、中に入って!」

「ありがとう!」

ヒビキとチララは、空飛ぶ船の内部に潜入せんにゅうすると、男性の博士とその助手である女性研究員が待っていた。

「ようこそ、トリップ号へ!」

「トリップ号?」

最先端さいせんたん技術ぎじゅつで開発された近未来の飛行船だ!そうそう、自己紹介をわすれるところだった!私はゼルコバ博士だ!よろしくな!」

「私は、ゼルコバ博士の助手のリアよ!」

「ところで、君たちの名前は?」

「僕は、空の国から来た名波響樹。そちらは、パートナーのチララだ」

「ちゅぴ!」

ゼルコバ博士とリアは、ヒビキとチララに自己紹介した。

 「君たちが今いるのは、コクピットだ」

「案内したい場所があるから、ついてきて!」

「はい!」

リアに案内されたヒビキとチララ。

「こちらが、ブリーフィングルームよ。コクピットから送られた指示を受け取るわ」

「そうなんだ!」

すると、

「新しい情報が入ってきたぞ!」

ブリーフィングルームに新たな情報が入ってきた。

「クリスタルの情報が見つかった!記念すべき最初のクリスタルがある場所は、サイショー地方だ!」

「サイショー地方?」

「ニュートピアで一番発見されたことから名づけられた」

ゼルコバ博士は、サイショー地方について説明している。

 すると、

冒険ぼうけんに欠かせないあれを私からプレゼントするわ!」

ヒビキは、リアからスマートフォンを支給された。

「スマートフォンは、現在では一般いっぱんに、折りたたみ式をふくむ従来型の携帯電話等と区別されて使用される。一九九六年の電話機能付きPDA端末たんまつの発売から始まり、その後世界的に広く普及したが、近年は市場成熟しじょうせいじゅくなどにより普及スピードは低下している。画面が大きいものはタブレット、スマートフォンとタブレットの中間くらいの大きさのものはファブレットという。スマホ、タブレット、スマートウォッチなどのインターネット接続機能せつぞくきのう電子決済機能でんしけっさいきのうなどを持つスマートなデバイスのことをスマートデバイスという。一般的には、二十一世紀初頭までに普及していた従来型の高機能こうきのう携帯けいたい電話でんわと比べて、よりアプリに比重を移し、パーソナルコンピュータに近いものをスマートフォンと言う。従来型の高機能携帯電話に、携帯情報端末の機能を取り込んでいる。『スマートフォン』という用語に対する明確な定義は無いとする説もある。通話しかできなかった一九八〇年代から一九九〇年代の携帯電話に対し、一九九〇年代後半から二〇〇〇年代にかけて普及していたフィーチャーフォンはSMS機能やインターネット閲覧機能えつらんきのうを備えるなど機能は向上したが、メールやカレンダーなどの基本アプリ以外には使えるアプリが少なく、インターネットも限定的にしか見られなかった。フィーチャーフォン時代は基本ソフトがハードウェアと一体化されており、また基本アプリもOSと一体化されており、スマートフォンのようにアプリを自由にダウンロードしたり消したりバージョンアップしたりできなかった。しかし、近年のスマートフォンは、インターネットを自由に使え、またアプリも自由にダウンロードしたり消したりバージョンアップすることができ、OSをバージョンアップすることもできる。またWi-Fi機能も使えるものが一般的いっぱんである。二〇一〇年代中盤以降のスマホでは、高速通信機能や、人工知能を使った音声認識によるバーチャルアシスタント機能をそなえるものも多い。ただし、各種機能をアプリ化するには、十分なレスポンスを実現する上でハードウェアや回線速度に対する要求が厳しくなる」

「そのスマートフォンには、ニュートピアにおける身分証明書の他にも、地図や電話、時計のアプリが入っているわ!」

「位置情報システムやWi-Fi機能も備えているからな!」

「ありがとう!」

魔法まほうの筆とスマートフォンがあれば、うれいなしだね!」

スマートフォンを手にしたヒビキは、チララたちとともにトリップ号に乗ってサイショー地方に向かうのであった。

 一方その頃、

「ここは、どこなのだろう?」

サイショー地方に、一人の少年が現れた。

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