第15話 カクヨムコン参加です2

「ううむ」

「で、感想を聞かせていただきたいのですが」

「きみはどうしたね。あんなに読まれたり感想を言われたりを嫌がっておったのに」

「慣れとしか、もしくは自虐的境地ですかね」

「マゾヒストの発露かもしれんな。ううむ……」

「今までで一番煮え切らないですね。ズバッと言ってください!」

「結局、この作品は何が言いたいのかね?」

「学園ラブコメのテーマは恋じゃないのですか?」

「恋?小学校低学年でさえもっと濃密な身体接触をしておるこのご時世に?」

「偏見も甚だしいですが、これが私の限界なんでしょう」

「……書いておるくせに」

「……何を、ですか?」

「下書きの中に10万文字越えの異世界ファンタジーでしっかりセルフレーティングチェックもしてる作品があるだろうが」

「いやぁぁぁぁバレてるぅぅぅ!ていうかなんで知ってるんです?」

「監視カメラ」

「いや、正直に言えばいいって話じゃありませんよね?コンプライアンス室に報告しますよ?」

「儂、コンプラ室室長」

「客観的な担保が無い法令順守ってただの独裁ですよね」

「ならば命令だ!こんなピンク色のおままごとじゃなく、熟れた桃色の物語を書きたまえよ!」

「絶対にお断りします」

「薔薇も百合もロリもショタもなんでもイケるくせに!宝の持ち腐れだぞ!」

「……これは、本気で今世を諦める必要を感じてきました……」

「おいきみ、目が尋常じゃないぞ?そんなことより最後の作品を拝見しよう」

「憎しみを神に祈れたら……」

「うむ、聞いておらんな。勝手に読むとしよう『神様のポイントカード』か……ふんふん。年配の主人公……おお、なるほど、年配の理由があるのか、ふむ。なあ、Kくん、聞いてもいいかね?」

「……誰かを呪い殺すに必要なポイント数ですか?」

「きみな、性癖を知られたくらいで人を殺してたら、儂なんぞ大英雄だぞ?」

「社長の場合わざとひけらかしてますからね」

「心情の表現は露出狂として罰せられんからな、ありがたいことに」

「信頼残高はマイナスになりますけどね」

「そんなことよりこの作品について質問だ。全ての根幹に関わると言ってもいい」

「そんなに大きな違和感がありますか?」

「巫女さんを「のじゃロリ」にしなかったのは何故だね?」

「……テンプレに過ぎると思いました」

「巫女服の少女設定にするくせに?」

「こだわりが深いですね」

「更に言わせてもらうとだな、なぜ狐っ娘じゃないのだ!」

「だから性癖を全力でぶつけてこないでくれませんか?なんで社長のリクエストに応じなくてはいけないのです?」

「照れおったな?」

「て、照れてませんよ!だいたい、私はクーデレも、ヤンデレも、のじゃロリも実際に見たことありませんからね!」

「やはりきみは、もっと世界を知る必要があるようだな」

「旅に、行ってきていいのですか?」

「世界はネット環境があれば知れる。今後しばらく執筆活動は禁止とし、読書に励みたまえ!」

「特殊性癖に染めるつもりですね?」

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