深想



小さな頃に、ひとりで遊んでいた時。



白蛇様を見た事があった。




私は白蛇様が行く先をこっそりと、見ていた。



すると、白蛇様は御神体と呼ばれているモノへと、



すぅーっと。入っていた。



正直。びっくりしたし、今思えば。その時。



金縛りの様なものにかかっていたのかもしれない。




時が止まっているかの様な、状態がしばらく続き、



白蛇神はとても綺麗で、妖艶というのが合っていた。



それから、私は、より。蛇神様を信じる様になった。




大人達は、皆。地元の神様として祀っていたが。



子供達からはからかわれる的となった。



よく、意地悪な事をされたりもしたが、



夜には謝りに来た。



それ程、蛇神様には力があり。信仰があつく、



皆。祟りを恐れていたのだ。




私達が呪いを受けて、苦しんでいる間も。



蛇神様はちゃんと私達を護ろうとしてくれた。




本当に。私は白蛇神には、感謝している。




「ありがとうございます。」




心からありがとうと囁く。



御神体が壊され、新しい蛇神様に変わられる。




"どうか、また。



白蛇神と逢えますように、、"




そう、強く願いながら、私はこの場所を守っていこうと。



固く心に誓った。




大狐から渡された紙には住所が書いてあった。



大狐「買えるだけ買ってきておくれ?



途中で落としたりしたら、容赦しないよ。




それと。彼女によろしく伝えといてくれ。」



そう言われて、久しぶりに外へと出る。




見慣れない景色に、初めての臭い。



沢山のお店が並び、人が沢山居た。



そうか、、。



今日は、休日か。 




私は人混みで酔ってしまう。 



沢山の意識や念が入り雑じり。



それに似たモノ達が、うじゃうじゃと居る。



家に帰れば、姉さんの結界のおかけで、



殆どが消え去るのだが、、。




帰るまでが大変だ。




少し、いりくんだ路地に入るとそこはあった。



お洒落なカフェ。とでも言うのだろうか。



ここかな、、。



扉を開けるとベルが鳴った。



チリリン、



「いらっしゃいませ。」



若い女性が、エプロン姿で迎えてくれた。



「あのっ、、これっ。」



大狐に渡されたメモを渡す。



「あぁ!!。



これはこれは、、、。




遠くまで御足労をおかけ致しました。



こちらで、少々お待ち下さい。」



そう言い、奥へと消えて行った。




中には私以外は居なく、椅子は全部上げられていた。



時間外だったのだろうか。



そう言えば、メニュー的な看板は出てなかった。



ここは、何のお店なんだろう、、。



そう思っていると、眼鏡をかけたおばあさんが出てきた。




おばあさん「あらあらあら。



いらっしゃい。




大狐ちゃんの御使い?」



「えっ、えぇ、、。」



おばあさん「いつもは、御付きの人が来てたんだけどね?



最近来ないからどうしたのかと思ったら、



久しぶりに連絡が来てねえ。




相変わらずの酒呑みなのかしら?」



「まあ笑」



おばあさん「自己紹介がまだだったわね、。



私はね、占い師よ。



名前は、まあ。分かるわよね?



あなたもこっちの人なんでしょ?」



「えぇ。」




そう話すなり、風呂敷からいろいろな物を出して、



テーブルの上へとそれらを並べる。



おばあさん「それで、、。



えぇーっと。




大狐ちゃんからお願いされてるから、



早めだけど、占っちゃいましょうか。」



「はいっ。




お願いします。」




紙を渡される前に、大狐に皮肉を言われた。



「お前さんの師匠は、弟子を放ったらかして。



何も教えちゃくれないのかい?」



「師匠は、忙しいので、、。」



大狐「まあ、私には関係ないんだけどね。



アレは、好きじゃないし。




それを取り行く序でに、



そこで占って貰いな。



なあに。話しはつけといてやるよ。




だから。




御使いはちゃんとしろよ?」




おばあさん「じゃあ、始めるわね。」



「お願いします。」



おばあさん「我を導く者達よ。



汝に、光を与え、



その者の道を教えたまえ。」




おばあさんは、沢山の道具の中から、



カードを選び、混ぜた。



風呂敷の中には、模様があって、



きっと何かの術がかけられているのだろう。




おばあさん「はいっ。



どうぞ?」



カードの束を差し出される。



中から一枚引いてね。



「はい。」



カードを一枚引いたら、離れた別の場所から



もう一枚不自然に出てきた。



おばあさん「あらあら、」



カードは表を向き、それは蛇の絵だった。




おばあさん「あなたは水ね。」



そう言い、私が引いたカードを見せてきた。



カードには金魚の絵が描いてあった。


























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