アメーバ[前編]
いろいろな事があって。ようやく、
普段の日常生活へと戻る。
そして。生きていれば。誰しもが、
周期的にと言ってもいい程に、、
必ず来るであろう嫌な事は、、
必然にも。こうして起こるのだ、、
ゴミ「よっ。」
気持ち悪い。
「久しぶり。」
キモい、、
ゴミ「いや~マジで。懐かしいね。」
喋るな、、
ゴミ「お互い年取ったね、、」
空気が、、
汚れる。
今日。来たのは、中学校の同級生だ。
私は好きではない。そうとだけ言おう。
スクールカーストと呼ばれる、
謎のピラミッドの一軍だった奴。
仲間とつるみ、好き勝手にやっていた。
だが、彼等が駄目だった。
彼等が酷かったのは、犯罪者だからだ。
虐め。暴力。強姦。レイプ。
非。日常が。
私の直ぐ近くで行われていたのだ。
私はそれらに、ずっと。後悔を抱く。
夢にまで魘され、悪夢の様に見る。
私はやってはいない。その場にも居ない。
だが、それらを見ないフリをした。
『同罪だ。』
だからこう、なったのだろう、、
昔の喧嘩とは違い。1対1の喧嘩等。
遠の昔に。遥か昔に、無くなった。
仲間と武器と。
"勝ち"が、メインの一方的な暴力。
そりゃ、中にはひとりで何でも出来る、
マンガの世界の奴みたいなのも居る。
だが、現実は甘くはない。
バックが居たり、後々面倒な事になる。
結局。言い訳して、
"無理だった"
"どうにも出来なかった"
と。並べるしかない、、
そんな、惨めな私を。
みっともない私を。
いつまでも、、私が。
『許してくれないのだ』
全て過去の出来事を、、
"我慢してきた、、"
と。
これが、私の。精一杯の、自己防衛。
こんなんだから、いつまでも、、
この呪縛から、逃れられない。
結局。こんなクズと、
何ら変わりが無い自分が。
熟。嫌になる、、
話が脱線した。
私の腐った青春話等。
思い出したくも無かったが、、
仕方ない、、
無論。学校や教師。
先生と呼ばれる奴等は皆。グルだった。
ただ。ひとり。移動してきた先生は、
本当に。唯一のまともな大人だった。
学校は組織であり、団体だ。
古株が居座れば、それらが権力を握る。
私達が受けられるサービスも変わらない。
嫌な奴が居て。それが"普通"で通る。
年齢と共にその分。嫌な思いをして、
本当に。いろいろな事があって、、
私はあまり、良くは無かった、、
何が言いたいのか、何がしたいのか、、
様々な複雑なものが重なると、こう。
右往左往する事もあるのだよ、、
私は年齢よりも、沢山の経験をした。
簡易的に全てを要約するならば、
クズな人間共が沢山居て、
クズな大人が沢山居て、
それは、ずっと消えなくて、、
私の
"トラウマ"
になっているって事。
その元兇が。犯罪者が。
今。目の前で、
のうのうと生きている
って話。
さっさと終わらせたかったが、
何が楽しいのか。茶を飲みながら、
ダラダラとひとりで会話を始める。
クズ「でさあ~。」
見たくもない。
クズ「本当に変わらないよね。」
聞きたくもない。
クズ「そう言えば~。」
残酷で。
残虐な裁きを。
こいつらは、きちんと。
受けるべきだ。
クズ「聞いてる~?」
犯罪者め。
「あぁ。ごめん、、
久しぶりで、
ちょっと。ね。」
何でこんな奴が生きてんだ。
クズ「どういう事??」
意味なんてねえよ。
「そろそろ始めましょうか」
ゴミ「もぉ?。もっと話そうよ?」
腐わ。
テーブルを片付けると、始める。
「では手を合わせ、目を瞑り下さい。」
クズ「は~い。」
パシッ、、
私は煙草に火を付ける。
「では、始めます。」
煙草を吸い、ゆっくりと吐く。
「
『我、汝を祓う者なり、
汝、彼から離れたまい、
我の元に姿を表したまえ、』
」
ゆっくりと、煙が流れる。
感情が同化したからだろうか、
歪みながら煙が形を変えると、
異臭と、腐敗が進んだ臭いが、
部屋全体を包み始めた。
「臭い、、、」
『ウワァアァ、アアア、アア』
叫びと、苦悩と、絶望が交じった様な、、
気持ちの悪い。悲鳴が響き渡る。
「こりゃ随分と貯めたね、、」
きっと1回だけじゃない。
1度蜜を味わうと。人を蔑む人間は、
同じ事を繰り返す。
場所が違えど、人が違えど、、
"繰り返す"
沢山の想いが、、どろどろとした、
アメーバの様なモノに変わったのだろう。
ぶつかり、混ざり、歪み、
重なり合った集合体。
それが、ゆっくりと。
少しずつ、、部屋全体を覆う。
煙があって、部屋からは出られない。
「さあ。
始めようか、、」
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