第17話 兄貴

 着信画面には『兄貴』と記されてあった。


「ン……😔💦」正直、あんまり出たくはない。


 今までの経験からして、兄貴からの電話でロクなことがないからだ。


 どうせ、兄貴のことだ。

 気に入ったセフレの『くだらない自慢話し』だろう。

 


 童貞チェリーボーイのボクをからかって愉しんでいるのだ。




 なにしろ兄貴は、ボクとまったく正反対で明るくオープンな性格だ。




 常時、5、6人のセフレと付き合っている。ローテーションを組んで、週末や長い夏休みにはダブルヘッダーも躊躇ためらわない。



 学生時代は毎晩のように、フェスティバル開催だ。



 なにしろタフなので、どこかの売れっ子のセクシー男優よりも、ずっと絶倫だろう。


 しかも兄貴のセフレには美少女アイドルや人気の若手女優もいるので羨ましい限りだ。



 そんな自慢話しを延々と聞かされても僕だって面白いワケなどない。

 


 だが、シカトしていると後で殴られかねない。



「ン、もしもし……」

 仕方なく電話をつないだ。









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