第3話 バッコンバッコン合体しちゃうゥ……✨😜✨💕
アリスもご多分に漏れず、兄貴に憧れるグルーピーの一人だった。
今から七年前の夏休みのことだ。
その年の夏も連日のように猛暑日が続いていた。
ほんの少し近所を散歩するだけで汗だくだ。
いつものように、昼食の弁当やジュースを買いに近くのコンビニへ立ち寄った。
すでに両親とも他界しているので、昼食は近くのコンビニ弁当で済ませていた。
しかしあまりにも栄養が偏るので、野菜ジュースも買っておいた。
ついでに、お菓子のコーナーでオヤツを選んでいると背後から女の子がピョンピョンと
「ン……?」
気配に気づき、振り返って相手を確認しようとしたが、それよりも前に女の子の声がした。
「ねえェ……✨🤪✨💕 ルー!!
何してるのォ!!」
いきなり小学校六年生のアリスが、ボクの背中へピョーンと飛び乗ってきた。
「おいおい……🙄💦 なんだよ……!!
急に飛び乗って!! だいたいルーじゃないよ。ヒカルだって、ボクの名前はッ!!」
何度も言ってるのにアリスは直そうとしない。
まるで可愛らしい妹をおんぶしているようだ。華奢なので、思った以上に軽く感じた。
「フフ…ッ、やっとルーも一人でお買い物が出来るようになったのねえェ……✨😝✨
エラい子ねえェ……!!
ヨシヨシ✨✨💕」
小さな子どもをあやすみたいにボクの頭を撫でた。おママごとをしているような気分だ。
ギュッと背中へ抱きついてくるので少し困ってしまう。
「うゥ……、あのねえェ。当たり前だろう。
ボクは中学生二年生だぞ!!
買い物くらい一人で出来るよ!!
いいから早く降りてくれェ……!!」
柔らかなオッパイが背中へ押しつけられているので勿体ない気はするが。
「じゃァ、ポテチとポッキー買ってえェ!!
ルー✨💕 チュッ✨😘✨💕」
アリスは背中から抱きついたまま、ボクの頬にキスして甘えた。
「あのねえェ……、アリス!!」
カッと頬が熱く
まるでボクは彼女のペット扱いだ。
「何度も言うけどボクは、ルーじゃなくッて、ヒカルだから!! わかった!?」
ただ暑いので早く背中から降りてほしい。
夏休みの昼間なので客は、それほど多くなかった。
「……😒💦」
店員たちがチラッと、ボクらを冷たい眼差しで見るくらいだ。
「構わないわよ……✨😝✨💕 ルーで」
また減らず口を叩いた。
美少女特有の甘い匂いがボクの鼻孔へ漂ってくる。
「いやいやァ、アリスが構わなくたってボクが構うよ!!」
だいたい『ルー』と言うのは兄貴がつけたニックネームだ。
いつの間にか、学校でも級友のみんなから『ルー』と呼ばれるようになった。
「言っとくけどねえェ。ボクの方が、アリスよりふたつも歳上だろう!!
ちゃんとヒカル君とか、
少しは先輩を
「フッフン……、そんなことアリスは、ぜんぜん気にしないわ!!」
しかし彼女はまったく動じない。小悪魔のように笑みを浮かべた。
「いやァ……、何言ってンだよ!! だからボクが気にするんだ!!」
無茶クチャな論理だ。
「ねえェ……、そんなことより祐真君は?」
「えェ……?! 兄貴!! さァ、知らないよ。兄貴のことなんて!!
「えェ、なんでェ〜……?!」
唇を尖らせ、明らかに不満そうな口調だ。
「いやいや、なんでッてェ……。だいたいボクは兄貴のマネージャーじゃないからね。
スケジュールを管理しているワケじゃないよ!!」
お互いプライベートは、干渉しないようにしている。
「ンゥ……、昨日もいなかったじゃン!!」
やっとアリスが背中から降りてくれた。
夏らしいラフな格好だ。白いロゴ入りのノースリーブのTシャツにショーパン姿だ。
まだロリータのような華奢な体形だ。
かすかにオッパイが膨らんでいるのが確認できる。
「……✨🥺✨✨」
潤みを帯びた大きな瞳でボクの目をジッと見つめていた。
「たぶん、どっかの女の子と
ボクは恥ずかしくなって視線を逸らせた。
なにしろ兄貴と付き合っている『セフレ』は星の数だ。ボクの知っているだけでも軽く十人以上はいる。
夏休みは、ほとんどセフレの彼女らと
童貞ボーイで彼女さえ居ない僕からすれば
「フェスティバルッてェ、なに……?!」
アリスが可愛らしく小首を傾げた。
そんな何気ない仕草も可愛らしい。
「えェ、フェスティバルゥ……?!
ンうゥ、よく知らないけどォ女の子たちと夜通し、飲んだり歌ったり踊ったりして騒ぐんだろ」
まだ未成年なので飲酒はしないと思うが。
主に彼女らと徹夜で
しかしさすがに小学校六年生のアリスには、そんな露骨な
「あァ、なんだ。夜通しバッコンバッコン
しかし美少女のアリスは、ケラケラ笑って下ネタを言った。
「えェ……😳💦 バッコンバッコンッて」
あまりにも露骨な表現なのでボクの方が驚いた。
「……😒💦」店員らもチラチラとボクらの様子を
「じゃァ、ルーもウチに帰ったら、さっそくアリスとバッコンバッコン合体しちゃうゥ〜ーー……✨😜✨💕」
アリスはイタズラするようにボクの股間へ手を伸ばしてきた。
「な、なッ、そんなことするかァーー!!
真夜中のロボットアニメじゃないんだからァー……!!
バッコンバッコン合体なんてしないよ!」
ボクは必死に逃げ回るだけだ。
中学二年生のボクと小学校六年生の女の子とがする会話ではない。
ボクらの会話が、妙に
「……😒💦」また店員たちに睨まれてしまった。
「じゃァ、お菓子買ってよ。ルー!!
ンゥ……、これとこれねェ……✨😜✨」
イタズラッ子のように微笑んだ。
どんどんチョコレートやポテトチップスを買い物かごへ入れていく。
「おバカか。そんなに入れるなよ!!」
思わず注意した。
「あッあァン……✨😝✨💕 そんなに入れたらアリス、困っちゃうよォ……」
しかしアリスは、
「なッ!!」一瞬、ボクの顔がひきつって手の動きが止まった。
「……😒💦」また店員がギロッとボクを睨んだ。
「なッ、なにを変なことを言ってるんだよォ……🙄💦」
慌てて、お菓子を元の場所へ戻した。
「アリスも始めてだから、そんなに乱暴に入れないでねェ……✨🥺✨💕」
「いやいや、お菓子だから!!
お菓子を買い物かごへ入れないッて話しですからねえェ……😅💦」
ボクは店員らへ言い訳するように苦笑いを浮かべた。
これ以上、アリスと一緒に買い物をしていると何を言い出すか解からない。
慌てて、レジへ行き会計を済ませた。
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