第63話 巨人や小人もいるのか?

「ところで、、、えっと、貴方様は剣士で良いのか?」


 マキュウェルが、もじもじしながら聞いてきた。

 、、、ああ、そう言えば、俺たちの自己紹介まだだったな、、、やべえ、キャラ設定してないから、どうしたらいいんだ?

 そもそも、この世界で、斉藤雄介って名前、変じゃないか?、美鈴玲子も、同じく合わないような気がする。

 むしろ一番普通なのはシズくらいじゃない?


『雄介様、ここはとりあえず、下の名前だけを名乗りましょう、とりあえず雄介様は剣士で。私は魔術師で行きます」

 

 俺は剣士か、大丈夫か?剣なんて扱えないぞ。

 ええい、もう乗っかるか。


「私の名前はユウスケ、剣士だ、東の果てにあるニッポーという小国から来た」


 、、、なんだよニッポーって、つい調子に乗って言っちゃったけど、うまく誤魔化せたか?


「ああ、ユウスケはニッポー出身か、しかし、あそこはここからだと、かなり西の方角だが」


 え、ニッポーって国、あるの?本当に?言ってみるもんだな。

 じゃあ、いいよ、西の果ての国で。

 っと言うか、ここって元の世界で行くと、どの辺なんだろう。


『GF、ここの位置評定がある程度出来てきました。そもそも世界地図がだいぶ違うので何とも言えませんが、中国西部からイランの付近ですね」


 ああ、日本から随分離れたところにいたんだな。

 中央アジアになるのか、それでマキュウェル達は白人や東洋人やアラブ人のような雰囲気で、人種バラバラでパーティを組んでいたんだな。

 砂漠の多い印象だけど、もしかしたら砂漠になる前の時代というのがあるのかもしれないな。


『そうですね雄介様、実は元の時代の砂漠には、かなりの秘密があることが判明していいます、それも超古代ではなく、比較的有史以降に実は砂漠に都市があったことが、未来では判明しているのです」


『そうなのか?それではドラゴンの骨も、砂漠の砂の下にあるかもしれないのか?」


『そうですね、実は前の世界にも、さっきのドラゴンは密かに生息しています、発見されていないだけで」


 ええええ、そうなの?、よく発見されずに生息出来たな。


『、、、もしかして、ほかにもびっくりするような生き物って、存在しているのか?」


『そうですね、いくつかいますよ。」


『、、、例えば?」


『後でまた、二人の時にでもゆっくりお話しますが、多分雄介様が一番驚かれるのは、巨人ではないかと」


 おいおい、ドラゴン見たあとだから、たいがい何でも驚かないつもりだったが、、、巨人って、大丈夫か?人間食べたりしないだろうな。

 もしかして、この世界にもいるのか?

 もう聞いちゃうか。


「マキュウェル、この世界にも巨人はいるのか?」


「ユウスケはおかしなことを聞くな、当たり前だろ。私は知り合いに巨人族もいるぞ」


 、、、ああ、やっぱりそんなノリか。

 ってことは、小人や妖精なんかもいるんだろうな。


「、、、、妖精は、知り合いにいたりするのか?」


 すると、目を輝かせてムスキさんが食いついてきた。


「まあ、ユウスケ様は妖精にご興味が?」


 するとマキュウェルが、腹を抱えて大爆笑し始めた


「おいおい、勘弁してくれよ、いい大人が、それも剣士の男が妖精って!ハハハハ」


 あちゃー、この世界では妖精って乙女な趣味なんだろうな、、、俺たちの世界で言う、美少女フィギアが好きです、って言っているようなものか。

 、、、いや、俺、なんかダメじゃん、ダメな男になってるじゃん。

 まあ、一生涯付き合う仲では無いけどさ、このロシアン美女の前では、もう少しカッコつけたかったよ。

 、、いや、しかし、ムスキさんが、やたらさっきからこちらを羨望の眼差しで見つめているぞ、、、そしてその横で、玲子君が冷ややかな目でこちらを見ている、、、なんなんだ、この状況は。






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