第3話



仕事が休日の日に町を散策することにした。


おしゃれな店でショッピングしてカフェでまったり……。



(これじゃいつもの休日じゃん……)



今日は幽霊の気配を思い出すための散策だ。


気を取り直して、幽霊の居そう場所を目指すことにしよう。



古い建物、廃墟らしき場所を写真を撮ったり、神社で参拝したり……あれ?



(これじゃただの観光じゃん……)



幽霊の気配を感じないんだから、しょうがないじゃん。



しかし、一億……



あきらめられない。



だって一億だよ!



はあ……深いため息を付く。



もう私には幽霊を感じることができないのかもしれない。


でも、それはそれで良い事なのかもしれない……。



幽霊とかって大抵、現世に未練があるから魂だけ残ってしまう訳で、なにも未練がなくて成仏できたのなら絶対良いことのはずなんだよなあ……。



金の欲って本当に人を醜くするもんだ。



少し自分を嫌いになりそうだ。



その時だった。


かすかに、本当にかすかに感じる。



幽霊の気配だ。



私は気配の方へ向かった。

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